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遠い家族 母はなぜ無理心中を図ったのか

前田勝

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784103549918
ISBN 10 : 4103549912
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2023
Japan

Content Description

大学入学直前の春休み、義父が自宅で血まみれで死んでいた。義父を殺した母は、飛び降り自殺を図った―。それから16年。母への割り切れない思いを抱え続けていた「僕」は、ドキュメンタリー番組出演をきっかけに母の生涯をたどる旅に出た。その過程ではじめて知った事件の背景。そして、音信不通になっていた実父との再会。無理心中事件で取り残された息子が悲劇を受け止め、乗り越えていく日々を綴ったノンフィクション。

目次 : 第1章 どうしてお母さんに会えないの?―韓国 0歳〜7歳/ 第2章 父と母と暮らしたい―台湾 7歳〜12歳/ 第3章 母と義父との家族―日本 12歳〜18歳/ 第4章 母のことを知って欲しい―日本 18歳〜29歳/ 第5章 なぜ母は義父を殺したのか?―日本・韓国・台湾 29歳〜34歳/ 第6章 父とともに生きていく―日本 34歳〜現在

【著者紹介】
前田勝 : 1983年、韓国人の母と台湾人の父の下、韓国で生まれる。7歳まで韓国、12歳まで台湾で暮らす。日本人と再婚した母に呼ばれて12歳で来日。大学入学直前、母が義父を殺して無理心中を図る。大学中退後、東京NSCに入学。卒業後は舞台俳優となる。客演の傍ら劇団を主宰し、母の事件を描いた舞台を上演。2018年、ドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」に出演し、母の生涯を辿る。同番組は北米最大級のメディアコンクール「ニューヨーク・フェスティバル2019」ドキュメンタリー・人物伝記部門で銅賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • cao-rin

    夫を殺して自殺した母。一人取り残された「僕」はこの時18歳。冒頭から衝撃的なスタート。複雑な家庭環境、自身の国籍の問題、学校でのいじめ、幼少期からの苦労に加え、母親による無理心中という悲劇。母親が起こした事件によって、彼は否が応でも母親の人生の足跡を辿る事になる。誰よりも愛し、そして憎んだ母。母の事件を舞台化し、テレビの取材も受け、今回書籍化する事で、知らなかった母の愛を知る。母の人生を受け止める事こそ、これからの彼の人生を生きる事に繋がったのではないか。彼と彼の家族が末永く幸せでありますように。

  • espoir

    ネットの記事を偶然見かけたことがきっかけで手に取った本。記事を読んだ時には分からなかったが、著者の前田勝さんは韓国人の母と台湾人の父をもつ方で、日本に来るまでも辛い思いをされてきたと知った。幼少期に突然母がいなくなってしまったこと(日本への出稼ぎだったそう)そして学校でのいじめ、寂しさや辛さが胸に迫ってきた。そして高校3年生の時に起きた事件。お母さんは良い意味でも悪い意味でも真っ直ぐで、自分の意思を貫く方だったんだろう。大好きな息子を置いて行ってまで、成し遂げなければ気が済まなかったんだろう。

  • takao

    ふむ

  • TT

    母が義父を殺し、母は自殺した。 息子である前田勝さんがそのみちのりを明かしてゆく。 韓国人の母、台湾人の父、日本人の義父、幼少期から三ヶ国で暮らし、複雑な家庭環境。 経済的に困らなくてよかった。 そして、肉親の愛を理解するとき、前田さんはおおきな安心感をえたのだろう。

  • せい

    大人の都合で韓国、台湾、日本を転々とさせられ、ネグレクトや心理的虐待を受けながら最後にたどり着いた日本で母が義父を殺害後に自死するという壮絶な経験をしてきた著者の半生。被虐の苦しみ、外国にルーツがあることで受ける差別、犯罪被害者遺族としての苦しみと加害者遺族としての苦しみ。著者が辛かった過去のことをよく覚えていて、その時感じた気持ちも言葉にして他者に伝えられるというところにその強さを感じた。

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