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母娘短編小説集 平凡社ライブラリー

利根川真紀

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784582769647
ISBN 10 : 4582769640
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

連帯、葛藤、愛、裏切り──時を超え、世代を超えて繰り返される「母の娘」と「娘の母」の物語。19世紀末から20世紀末、アメリカの女性作家によって書かれた傑作9篇。

【著者紹介】
フラナリー・オコナー : 1925‐1964。生涯のほとんどをジョージア州で過ごした。故郷の農場を舞台に、母と娘または母と息子との暮らしにみなぎる緊張を描く短編の名手。しばしば意表を突く展開を特徴とする。長編小説『賢い血』などのほか、書簡集もある

ボビー・アン・メイスン : 1940‐。生まれ故郷のケンタッキー西部を舞台に、大衆消費文化によって変化していくブルーカラーの人びとの暮らしをミニマリズムと呼ばれる文体で描くことを得意とする。『イン カントリー』など、長編小説も多数ある

利根川真紀 : 1963年生まれ。法政大学文学部教授。学習院大学大学院博士課程単位取得退学。アメリカ文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • くさてる

    母と娘をテーマにしたアメリカの女性作家によって書かれた短編を集めたアンソロジイ。冒頭のシャーロット・パーキンズ・ギルマンの「自然にもとる母親」から、ぐっと掴まれた思いになったところ他の収録作も素晴らしく、面白く読みました。幽霊譚として面白い「幻の三人目」「暮れ方」や日系人の目から見た母親の思い出「十七の音節」が印象に残ったけれど、やはり横綱はフラナリー・オコナー「善良な田舎の人たち」でしょう。また、各作家と作品について丁寧に紹介した解説もとても良かったです。おすすめ。

  • 寄り道

    どの短編も母と娘の心にあるわだかまりがテーマだった。その中でも日系アメリカ人作家の『十七の音節』が印象的だった。やむを得ず日系アメリカ移民と結婚させられたが、夫と心が通い合う事のない日本人女性。俳句だけが夫の入り込めない自分だけの居場所だったが、その場所も夫によって暴力的に破壊される。内面までも否定され、より深く傷ついた彼女は、異性に目覚めかけた娘に「結婚はするな」と強く言う。日本の家父長制を引きずったままアメリカ社会で暮らさなくてはならなかった女性たちの苦しみが伝わってくる小説で、深い読後感が残った。

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