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七つの顔の漱石

出久根達郎

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794969026
ISBN 10 : 4794969023
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2013
Japan

Content Description

文豪・夏目漱石をこよなく愛する直木賞作家の出久根達郎さん。書き下ろし表題作「七つの顔の漱石」をはじめ、漱石研究に一石を投じた名随筆「漱石夫妻の手紙」など、魅力いっぱいに“漱石愛”を語りつくす。そのほか漱石の弟子・寺田寅彦や芥川龍之介、幸田文、藤沢周平など、多彩な作家たちの横顔にも迫る、珠玉のエッセイ集。

目次 : 第1部 七つの顔の漱石(七つの顔の漱石/ 棕梠竹や/ 図書館が学校/ 装幀・装釘・アラ?装訂 ほか)/ 第2部 虚実皮膜の味わい(虚実皮膜の味わい―寺田寅彦/ 我こそは達磨大師に―樋口一葉/ 『本当の』江戸弁―泉鏡花/ 「非形式主義者」の芥川論―芥川龍之介と小島政二郎 ほか)

【著者紹介】
出久根達郎 : 1944年、茨城県生まれ。作家。1973年より古書店「芳雅堂」(現在は閉店)を営むかたわら文筆活動に入る。1992年『本のお口よごしですが』で講談社エッセイ賞を、翌年『佃島ふたり書房』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • たくのみ

    古書店主にして書評家の出久根さんの漱石がらみのエッセイ集。文豪、教師、スポーツ好き、詩人、俳人。いろいろな側面を持つ漱石を語る本だが、初出がバラバラで少し読みにくい。漱石とコンビを組んだ装丁師・橋口五葉のはなし。猫の死亡通知に見るペットへの愛情。身の上相談を受けて女性を立ち直らせたエピソード。夫によそい、漱石そっくりの筆跡となった鏡子夫人との愛。面倒見がよく弟子に愛されたが、家族との軋轢につながった誤解。七つどころか、沢山の顔の漱石に出会えました。

  • tom

    漱石の妻鏡子は、夫虐待の悪女というのが、かつての通説だった。漱石を罵倒し、彼の胃潰瘍やら痔やら精神的不安定を生み出した諸悪の根源。そういう風に私が昔読んだ本には、書いていた。漱石の人生論的論考小説は、面戸言う臭い妻との関係から産み出されたのだと思っていた。ところがこの本によれば、鏡子さんは、けっこういい妻だったらしい。論拠の第一は、鏡子さんの書く文字が、漱石とそっくりであること。夫婦仲良くしていたら、文字まで似てくるらしい。妙に説得力がある。でも、私と妻の字体はずいぶん違う。私と妻は、仲が悪いのか(笑)。

  • 遠い日

    元古書店主にして、漱石を愛してやまない出久根氏の漱石の蘊蓄、あれこれ。ちょっとした講義を聴いているようで、読み応えのある内容だ。漱石という作家はわたしの中ではだいじな作家の一人だ。ちっとも古びないテーマに、人間としていかに生きるかが光る。細かな例を引いて、漱石の知られざる側面を語り、滋味溢れる人間性を語る。第二部では、出久根氏の愛する作家たちについて。その知識量と蘊蓄の確かさは、ここでも裏付けと想像が絶妙な塩梅。幸田文の章が個人的には興味深く、読み返したいと強く思わされた。

  • さ ぼ

    漱石について、語りつくされるということはないのだなあ。汲めども尽きぬ泉のような。

  • 藤尾

    題名と表紙の絵はなかなかですが、中身の文章がイマイチ。眠たくなる。漱石ネタは大体把握しているので、知らなそうなとこをザッと拾い読み。

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