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雨かんむり漢字読本

円満字二郎

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794223173
ISBN 10 : 479422317X
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

なぜ雨かんむりの「霽れる」に「晴れる」の意味があるのか。漢字に呪術的起源があるからだ…など、漢字の成り立ちを「雨かんむりの漢字」を例に、さまざまなエピソードを通じて解き明かす無類に面白い漢字エッセイ。

目次 : 1 雨の章(天から降るものは何もかも雨/ 三日続けば霖、一〇日だと霪?/ 涙はこぼれて零になる/ 霤と反逆者たちの系譜/ 永遠の命は露とともに/ 鬼の霍乱と男装の麗人)/ 2 雲の章(雲は空想力をかき立てる!/ 深い霧のその中で/ 霞の色はどんな色?/ 大地に霾が吹き荒れて)/ 3 雷の章(雷は激しく鳴り、電は鋭く光る/ 大地が震えるそのわけは?/ 霹靂という名のハイテク・カー)/ 4 雪の章(すべてを雪に流しましょう/ 歴史の雹と文学の霰/ わびしい霙の美しさ/ 厳かさは秋の霜のように)/ 5 晴れの章(神よ、明日は霽れますか?/ 薄くてはかない霓の魅力/ 幽霊と需要と舞〓の台)

【著者紹介】
円満字二郎 : 1967年、兵庫県西宮市生まれ。大学卒業後、出版社で国語教科書や漢和辞典などの担当編集者として働く。2008年、退職してフリーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 鉄之助

    あとがき、に書かれた「人生には、時折、印象的な雨が降る」に、まいってしまった。自分にも経験があった。路面電車のレールが小ぬか雨に濡れ、大きなカーブに沿って蛇のようにどこまでも続いていた、あの時。人生の大きなものを失った瞬間が今も思い浮かぶ。本文では、「雪」の項が味わい深かった。雪は「すすぐ」の意味があり、元来は雨かんむりに彗星の彗が下に書かれた、という。ほうき星=箒で掃くように取り除いて綺麗にすること。「すべては白銀一色の雪に流しましょう」。あなたにとっても、気になる雨かんむりが見つかるかもしれません。

  • フリージア

    漢字が入ってくる前、日本に文字はなかったのだろうか。改めて漢字が物事を繊細にい表して感慨だった。雨冠の見たこともない漢字が沢山出てきたが、丁寧に成り立ちを説明してくれていた。雨は天から降る物すべてで、雪雨る(ゆきふる)と動詞で使ったとか、例えば雨+令(澄みきる、冴え渡る)=零・・・澄みきった雨粒が落ちる。この字を使った涙が零れる(こぼれる)は、涙の後は澄んだ心持ちになる事を表しているとか、霊や需は雨に関係ある?など興味深く読みました。

  • 雨かんむりという一見厳しそうなくくりだけど著者の教養としなやかな筆力で見事にまとめあげている。知ってた故事でも雨にまつわるものとして捉え直すとまた見え方が違ったり。こういう造詣の深い人の話は聞いてて楽しいんだよな。

  • Roko

    雨かんむりに斉の旧字を組み合わせた「霽」は「はれる」と読みます。現在一般的に使われる「晴」は「日が出て青空」ということですが、「霽」は「雨が済む」つまり雨がやんで晴れるという状態を表す文字なのです。ただ晴れているということではなく「先ほどまで雨が降っていたが晴れてきた」という天気の変化を示す、詩的というか、ストーリーを感じさせる文字なのです。わたしたちに水をもたらしてくれる雨、降らないと困るけど、降り過ぎても困る雨。わたしたちの生活に密着したものだからこそ、雨かんむりの字がたくさん生まれたのでしょうね。

  • あまみ

    雨かんむりの漢字にまつわるエッセー。中国の故事や歴史書などからの逸話や文字の由来が面白かった。

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