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いじめの社会理論 その生態学的秩序の生成と解体

内藤朝雄

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784760120888
ISBN 10 : 4760120882
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2001
Japan

Content Description

〈全能感のもて遊び〉と〈集団の祝祭〉の追求、〈倒錯するタフネス〉の変容の果てに具現するいじめ秩序の生成を、心理的構造モデルを使ってダイナミックに掌握。学校共同体主義の危険を指摘する。

【著者紹介】
内藤朝雄 : 1962年、東京に生まれる。愛知県立東郷高校を中退。山形大学、東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程を経て現在、明治大学専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • きいち

    「十人十色の社会を作りたい」ために仕事をしている自分にとって、ラストの「義務教育から権利教育」のありたい社会の姿には、ここに先達がいる!と嬉しくなった/大阪のバスケ部の「顧問によるいじめ自殺」で急いで読んだのだが、このケースもすでにしっかり説明されており、有効性の広さ、理論の質の高さに驚く/おそらくは相当な憤激を内に抱えられていると思うのに、筆致は非常に冷静なのは、だからこそ、か/「環境」でいじめが起こることを、環境を変えれば減少させられる<希望>と言い切るリアリストぶり、信用できると思った。

  • 白義

    論文っぽい堅さとっつきにくさは否めないけど、間違いなく今読めるいじめ本の中では史上最高水準だと思う。中間全体主義といったマクロの考察といじめ集団やはたまたいじめを隠蔽する人たちのミクロな心理分析、組織分析が正確になされていて、用語は堅いけどほぼ全て腑に落ちた。学校空間の心理主義、聖域化を解体して法化するのが一番手近なんだよねーと思うと同時に、そもそも司法や行政すら機能してない大津市がありましたねと暗い気持ちになる。いじめ加害者の徹底的な法的取り締まりだけで大半はよくなると思うのだけど

  • CCC

    関係性でできる実質的権力と向き合い、思いつきの羅列にならないよう一貫性のある理論・図式化でいじめ論を作り上げている。いじめの大部分を各人の環境への適応の結果と見ていて、いじめが合理的であるならばいじめを行い、そうでなければ手を引く、日和見菌的な行動を取る人間が多く見られることを指摘。状況に対する改善策として市民社会化の促進を勧め、属人主義の払拭を訴えている。権勢欲や共通善に関する思い込みが強くて他人を支配したい人には不快な思いをしてもらう、とはっきり言い切るようなところが信用おけると思った。

  • shiorist

    いじめの病理を個人の心理に求めるのではなく、独特な集団と社会のシステムに落としこんで理解し、処方箋を提示する。特定の著名人や精神科医を批判したりする「息巻いてる感」に好感もった。

  • pinoo

    著者の人間観はドライで、過密なゲージに閉じ込められたマウスと同じように、人間も狭い社会空間に閉じ込められたら他者へ攻撃を始めるのだという。その心理構造が分析・記述されている。心理学とデュルケムを強引にくっ付けたみたいな理論は荒い印象があるが、それにより導かれる「学校のクラス制度は狭すぎる」「中間集団全体主義が学校を閉鎖的なものにし、いじめを加速させ、隠蔽する」「学校も車校のような風通しの良い空間にすべき」という主張には、リアリティがあり頷くばかり。学術論文だが著者の強い怒りが本書を貫いているのがわかる。

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