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迷走する教員の働き方改革 変形労働時間制を考える 岩波ブックレット

内田良

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784002710204
ISBN 10 : 4002710203
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

2021年度より公立学校教員への導入が可能になる「1年単位の変形労働時間制」。この制度は教員の多忙化解消につながらないどころか、さらに多忙化を進展させる可能性すら含んでいる。本書では学校がおかれている実情や法制度を踏まえつつ、この制度の持つ問題点について、多様な観点から5人が論じる。

目次 : 第1章 学校の現状を見える化する―「一年単位の変形労働時間制」の導入は可能なのか?/ 第2章 なぜ、このような働き方になってしまったのか―給特法の起源と改革の迷走/ 第3章 給特法という法制度とその矛盾/ 第4章 一年単位の変形労働時間制がもたらす危険性/ 第5章 変形労働時間制は教育現場に何をもたらすか?

【著者紹介】
内田良 : 1976年生。名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授。専門は教育社会学

広田照幸 : 1959年生。日本大学文理学部教授。専門は教育社会学

〓橋哲 : 1978年生。埼玉大学教育学部准教授。専門は教育法学・教育行政学

嶋〓量 : 1975年生。弁護士。神奈川総合法律事務所所属

斉藤ひでみ : 1979年生。岐阜県高等学校教員。2016年8月より教育現場の問題を訴え続け、国会や文部科学省への署名提出、国会への参考人陳述等を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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コンパクトなサイズで、今日的な事象を理解...

投稿日:2021/06/30 (水)

コンパクトなサイズで、今日的な事象を理解できる「岩波ブックレット」の一冊です。公教育の現場が、劣悪な労働環境にあることが広く知られるようになり、教員採用試験の受験者が減っているという報道もありましたが、そのような教員の「働き方」を改善するために導入される「一年単位の変形労働時間制」が、改善に効果的でないばかりか、労働環境をさらに悪化(多忙化)させる恐れがあるという問題点を指摘した良書です。また、公教育に携わる教員の長時間労働問題の根源にある「特給法」についても扱われています。[2020年3月4日 第1刷発行]

梨杏 さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • oooともろー

    トンチンカンな教員の働き方改革ならぬ改悪。ますます過酷になるだろう。お金はかけずに現場の工夫任せ。

  • matsu

    教員の働き方の問題点をまとめた一冊。ニュースなどでこの問題について知っている人にはそこまで目新しさはないけど、全体を俯瞰できる点で優れている。

  • Ken.

    年度の変わり目に読む価値のある一冊でした(たった620円+税!)。正直なところ、ごく自然な流れで教員になろうと思って教員になる自分は、労働条件や賃金を調べるなんてことはやっていない(民間に就職した同期や先輩後輩に驚かれる)。だから「給特法」や「教員の働き方改革」というワードを聞いてもピンと来ないのです。そんな読者にとっては一読して最低限の知識に触れられたという感じです。最終章の斉藤ひでみ氏の章から読むのが入りやすいかもしれません。明日から、自分のこととして考え向き合っていきたいと思います。

  • たく

    ☆☆☆☆☆ 給特法成立の経緯や、新しい変形労働時間制に潜む危険がよくわかりました。法律って、よくよく考えて作らないと、とんでもないことになりますね。偉い人たちは、そのことを肝に銘じてほしいし、悪法がのさばらないように、私たちは声を上げないといけない。ちゃんと選挙に行かなきゃね。

  • Hachi_bee

    本書のようなものを、全教職員組合は各分会に購入・配布するべきだと思う。当事者の理解が足りないのではないだろうか。 そもそも、教員のなり手を確保しようとしているはずなのに、変形労働時間制を含む様々な施策はそれに水を差しているようにしか思えない。金をかけて、給料を引き上げ、人を増やすのが近道であり、今後の国の基礎を固めることになると思う。 現文部科学大臣の下では、文部科学省の職員もやっていられないかも知れませんけどね。 https://www.kyobun.co.jp/news/20200610_01/

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