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新・幸福論 「近現代」の次に来るもの 新潮選書

内山節

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784106037382
ISBN 10 : 4106037386
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
内山節 ,  

Content Description

日本はなぜ「幸せでも不幸でもない社会」となってしまったのか?政治、経済、思想―近現代の先進諸国は常に「目標」を設定し、そこに向かって突き進んできた。到達することができれば、必ず幸福な社会が待っている、と。が、たどり着いたのは、手ごたえのない、充足感の薄い成熟社会だった。18世紀のヨーロッパ、明治維新後の日本まで遡り、近現代の構造と宿命を解き明かし、歴史の転換を見据える大胆な論考。

目次 : 第1章 こわれたイメージ/ 第2章 何が終わろうとしているのか/ 第3章 遠くに逃げていく/ 第4章 転換期の映像/ 第5章 新しい胎動/ 終章 振り返る先に

【著者紹介】
内山節 : 1950(昭和25)年東京生まれ。哲学者。立教大学大学院教授。1970年代から東京と群馬の二重生活を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 万葉語り

    個人を尊重せず「われわれ」とし、右肩上がりの成長を信じてがむしゃらに生きていれば幸福が保証されていた時代は終わった。「それぞれ」が求める幸せをコミュニティーの中で探していく、そのコミュニティは地域だけではなく目的を一にする例えばSNSなどでの集まりでも構わない。そんなかかわりを持つことがなんとなく幸せにつながるのではないかということだと思います。2018-188

  • 1.3manen

    目標を達成してきた人たちの生き方が、未来の目標ではなくなっているということ(4頁)。文化や人間の営みの質を高めながらつくられる調和した社会こそ成熟社会(5頁)。イメージが人間の認識を変える(32頁)。現場を見なければならない。机上だけではイメージだけで判断し、誤った決断を下しかねない。遠逃現象は虚無感が近現代の終焉を指す(119頁)。コミュニティとは自然や人間が結び合いながら、ともに生きようとする小さな社会(135頁)。

  • 呼戯人

    再再読。近現代の次に來るものを予測しなくてはならないほど現代は、過渡期にあり、私達はそのことを深く自覚し始めている。読めば、読むほど味があり、時代を覆うイメージが適確に分析されている。データを重視する見田宗介とは違い、思考力によって時代の深層を捉える手腕は見事である。近代を支えた国民国家・資本主義・民主主義が遠くに遠ざかり、得たいの知れない虚無感が人々の心を捉えている。人々でしかあり得ない近・現代のシステムに対する拒否反応が次第に強まってゆく。資本を超え、国家を超える道はどこにあるのか。

  • 呼戯人

    再読。近代が作り出した国民国家・資本主義・民主主義、その中の成長戦略などが無効になり初め、次の時代が何を求め始めているのかを考察した本。再読してもその洞察は非常に深いところまで届いているという実感を持つ。近代は、一人一人が名を持つ一人として受け取られていた村落共同体などから、国民国家の国民、資本主義下の労働者、市民社会の名も無き一市民という人々の群れを作り出した近代が崩壊し、個人もない、名前のある人としての存在感もない虚無的構造があらわになってきた時代であるという何百年に一度という巨大な時代の転換を描いた

  • rigmarole

    印象度B+。平易な言葉で近現代社会の問題を解明し、私たちを熱狂から冷静さへと引き戻してくれます。資本主義の諸原理は破綻し、「人々」、つまり集団の中の無名個人となってしまった現代人は、あらゆる「イメージ」すなわち幻想が自分から「遠くに逃げていった」ように感ずるようになった。そこで私たちは、他者との個別的な関係、自然・地域との関係を創造することによってこの状況から脱却し、人間性を回復すべきであると彼は強調します。この主張の正しさを私は納得させられました。と同時に、個人的には、仏教の縁起の思想を再認識した次第。

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