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「兵範記」を読む 保元の乱の全記録1

元木泰雄

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784047036031
ISBN 10 : 404703603X
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2025
Japan

Content Description

『兵範記』は、桓武平氏の「日記の家」に生まれた平信範が、21〜73歳のあいだ書き残した記録。実務官僚であった信範の日記は、朝廷・公家の活動、朝廷儀式について知るための基本史料。これまで明らかにされてこなかった摂関家の内部事情が窺える貴重な史料で、克明な記録からは、信範の高い情報収集能力や実務官僚としての能力・人柄が読み取れ、蹴鞠や歌を楽しむ、優雅な貴族のイメージが払拭される。

【著者紹介】
元木泰雄 : 1954年、兵庫県に生まれる。1978年、京都大学文学部史学科国史学専攻卒業。1983年、京都大学大学院文学研究科博士課程研究指導認定退学。京都大学名誉教授、京都大学博士。2024年4月、没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    保元の乱は源平台頭の契機となった大事件だが、渦中で一部始終を目撃した現場証人の日記は想像を超えた生々しい実態を暴露する。全ては藤原忠実が老いてから儲けた次男の頼長を偏愛し、長男忠通に譲った家督を頼長に強引に移したのが原因だった。優秀だが傲慢な頼長は気に入らぬ者を弾圧して鳥羽院や公卿に嫌われ、後白河天皇即位後は失脚確実となった。頼長はプライド故に失敗を認められず、崇徳院と組んで乱を起こしたのだ。史料引用が多く文章も硬めで読みやすくはないが、摂関家の親子兄弟喧嘩が貴族政治に終止符を打った状況がよく理解できる。

  • 若黎

    井上靖『後白河院』で平兵範の存在を知ってから、読んで見たかった『兵範記』。全訳ではないけれど、保元の乱前夜までの摂関家の様子が読める。没官の憂き目にあった東三条邸も屈辱的な氏長者を受諾することで、回収できたようだが、権力は坂を転がるように落ちていってしまった。

  • 剛田剛

    •平安期の実務官僚の日記を読むと胃が痛くなる。煩雑な式典の運営と費用や物品の調達、主君の気まぐれ、上位貴族の政争、過労で死ぬ人間が出てくるのも当然である。•慈円が「鳥羽院うせさせ給ひて後、日本国の乱逆と云ふことはをこりて後、むさの世になりける也」と言うのは当然であるが、「武者の武力」が権力闘争の主な言語になっただけで、「武者」はこの時点ではまだ闘争の主体にはなっていなかったようだ。•九条流の兄弟間の対立はお家芸みたいなものだが、タイミング次第ではこの武者の世の到来はもっと早くも遅くもなったのかもしれない。

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