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藤原道長の権力と欲望「御堂関白記」を読む 文春新書

倉本一宏

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784166609154
ISBN 10 : 4166609157
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2013
Japan

Content Description

平安時代の摂関政治を代表する藤原道長は詳細な日記『御堂関白記』を書いていた。その全現代語訳を成し遂げた歴史学者が日記を精緻に読み解いた。小心だが大胆、よく怒り、よく泣く。宮中の権力闘争を生き抜いた最高権力者の実像。

目次 : 第1章 脇役だった青年時代/ 第2章 後宮を制する者が権力を握る/ 第3章 彰子懐妊への祈り/ 第4章 栄華の始まり/ 第5章 三条天皇との確執/ 第6章 栄華の絶頂/ 第7章 浄土への希い/ 第8章 欠けゆく望月

【著者紹介】
倉本一宏 : 1958年、三重県津市生まれ。東京大学大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程単位修得退学。博士(文学、東京大学)。現在、国際日本文化研究センター教授。専門は日本古代政治史、古記録学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • もえ

    図書館の企画展示に備えて、新刊を取り寄せ読了。副題に紫式部の時代とあるが、紫式部については本文に少しと、最後の補章でまとめられている。八章ある本文は、藤原道長の『御堂関白記』と、道長のご意見番組であった藤原実資の『小右記』と道長の側近であった藤原行成の『権記』を元に、時系列に沿って道長の生涯を追っている。三つの日記から見えてくる道長像が人間臭くて興味深い。自分の娘を悉く天皇や東宮に嫁がせて栄華を築いていくが、運も良い人だった。よく泣くし、よく転ぶし(笑)栄華も長くは続かず、病に侵された最期は哀れだ。

  • ようはん

    来年の大河ドラマに備えて読破。道長のライバルといえば甥の伊周のイメージはあるんだけど、伊周失脚後も一条・三条両天皇との渡り合いや一癖も二癖もありそうな貴族達も侮れないと、絶対的権力を得るまでに時間がかかった感。

  • さとまる

    藤原実資が書いた『小右記』、藤原行成が書いた『権記』、そして藤原道長自身が書いた『御堂関白記』、この3つの古記録をもとに藤原道長という人物を描き直す。本来なら手に入るはずも無かった権力が時の悪戯によって転がり込み、それを死守するために様々な策を弄する。けれどもとても人間くさい。日記の中ではいろいろと道長を痛罵している実資が実際には道長と親しい関係を築いていたり、今で言うなら一代で成り上がった土建屋の社長みたいな感じだったのかな?

  • ヒロミ

    実資の日記では辛口なのに人当たりは悪くないあたりが現代ビジネスマンの処世術にも通じるようでちょっと笑えた。行成は良くも悪くも真面目すぎるんだと思う。御堂関白記をちょっとずつよんでるが、日記がざっくりしすぎてよくわからないときには行成さんの権記の同日を参照したりして描写が丁寧なので助かります。道長って私はけっこう好きです。

  • 紫草

    藤原道長、藤原行成、藤原実資の3人の日記から、道長の「権力と欲望」を解き明かそうとする。日記、と言っても私はこの本に書かれた部分しかわからないけど、道長ってもっと強引で傲慢な人かと思っていたら、そんな風でもないのかな。家柄とか権力とかで逆らえないのは当然でしょうが、結構人の心をつかむ何かを持ってる人だったのかしら。もっとも、表立って反抗することはできなかったでしょうね。放火とか犬死穢とかで行事を延期にしたりしてちょこっと反抗したりしてる(誰だかはわからないけど)のがおもしろかった。

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