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ウェストファリア体制 天才グロティウスに学ぶ「人殺し」と平和の法 Php新書

倉山満

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784569845524
ISBN 10 : 4569845525
Format
Books
Publisher
PHP
Release Date
November/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
倉山満 ,  

Content Description

教皇、皇帝、国王、貴族という一握りの特権階級が支配者だった頃のヨーロッパ。人々は「人殺し」に明け暮れていた。彼らの日常は「戦争」とは異なる、単なる殺し合い。平和は束の間の安らぎにすぎなかった。血に飢えたライオンよりも野蛮な世界である。この「国」という概念すらない16世紀に生まれながら、「戦争にも掟がある」という英知を著す信じ難い学者がいた。その名もフーゴー・グロティウス。彼の思想はのちにウェストファリア体制として実り、国際法の原型となる。天才グロティウスが混沌のなかに見出した「法」を日本一わかりやすく読み解く。

目次 : 第1章 偉大な天才・グロティウス、その悲劇の生涯(殺し合いが日常の世界/ その頃、“国”という概念はなかった ほか)/ 第2章 なぜ宗教戦争は悲惨な殺し合いになるのか?(「ウチは宗教じゃないから」が最も危険な宗教/ 「汝の隣人を愛せよ」は危険な教え ほか)/ 第3章 なぜ『戦争と平和の法』は必要とされたのか(馬の耳に念仏、血に飢えたライオンに国際法/ 「みんな、神様を信じているよね」 ほか)/ 第4章 「ウェストファリア体制」の現実(玉座の上の最初の近代人/ 「ウェストファリア体制」の成立は一九〇七年だ ほか)/ 第5章 日本人の世界史的使命(大日本帝国の取り返しがつかない愚かさ/ 国際法をわかっていた根本博中将 ほか)

【著者紹介】
倉山満 : 1973年、香川県生まれ。憲政史研究家。96年、中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤研究員として、2015年まで同大学で日本国憲法を教える。12年、希望日本研究所所長を務める。同年、コンテンツ配信サービス「倉山塾」を開講、翌年には「チャンネルくらら」を開局し、大日本帝国憲法や日本近現代史、政治外交について積極的に言論活動を展開している。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 南北

    「国」や「主権」が存在しなかった17世紀のヨーロッパで「国際社会」を考えだし、「欧州公法」を作ったのがグロティウスです。わずかでも自分と異なる思想を持つ人々を「人間」とは思わず平気で虐殺する時代にこうした考えを持つグロティウスはまさに天才といえます。この「欧州公法」を「国際法」にしていったのが大日本帝国ですが、第1次大戦以降、アメリカが国際法を無視した行動をするようになり、講和条約による終戦は大東亜戦争が最後となってしまいました。宣戦布告も講和条約もない戦後が「平和」なのかを本書で学ぶ必要があります。

  • sayan

    もともと主権国家の役割云々の系譜をたどってみたいと思い、ウェストファリア体制前後にあてをつけ、ちょうど販売された本著を手に取った。本書は著者が再定義・解釈する「ウェストファリア体制」だと個人的に感想を持つ。ある種の思想性の偏りをスパイスに、扇動性が強い独特の表現は、講演会語録を読んでいるようだ。読み進めるに至り、著者の独善性が鼻につき、読み疲れる。好き嫌いが分かれ本書は読者を選ぶと思う。本書の内容評価はできない。そういうわけで解釈本ではなく本家の「戦争と平和の法(グロティウス)」に挑戦してみたいと思った。

  • 鐵太郎

    ウェストファリア条約とは西欧の中世時代を終わらせた30年戦争の終了を象徴するもの。これを著者はフーゴー・グロティウスという学者が、その異端的、革新的な思想によりかなえられたもの、と説きます。その理論とは、著者の要約によると、(1)心の中では何を考えてもよい。(2)人を殺してはならない。(3)お互いの存在を認めあおう。 というものだと。この思想による世界を著者はウェストファリア体制と呼び、西欧人は徐々に失い、それに対し日本は... ──面白い理論なのですが、何かうさんくさい、引っかかるものが。・・・うむう。

  • 出世八五郎

    1648年ウェストファリア体制始まる。それまでの欧州キリスト教は無目的に人を殺し合っていた。宗派宗教が違うから殺していい、魔女嫌疑により殺していい、際限なき殺し合いが続き、1648年以前以後で欧州とキリスト教は違う。しかし、有色人種に対する価値と態度は二重価値感で区別され続け、1907年に大日本帝国がウェストファリア体制を世界的価値感に押し上げる。それもWW2後、国連発足でなくなり、元の野蛮な時代に戻ったのが現代。野蛮な時代に逆行した原因は恐らくウッドロー・ウィルソン。

  • yapipi

    グロティウスの著作によって三十年戦争後に「ウェストファリア体制」が始まり、今でもよくニュースに出てくる「国際法」の概念ができたことは分かった。二十世紀初めには大日本帝国もその体制維持に大きな役割を果たしていた。戦争には守るべきルールがあるし、現在行われている戦争も何が問題かもわかったが‥😅しかし、この著者の文は分かりにくい。代名詞が何を指すのか不明だったり、文脈があちこちに跳んだりする。それに著者のユーモアにも痛いのが多い。私はこのテーマには強い興味が有るので、同じ主旨の整った文章が読みたいと思った。

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