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兄弟 上(文革篇)

余華

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784167705909
ISBN 10 : 4167705907
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2010
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
泉京鹿 ,  

Content Description

金の便器にまたがり宇宙遊覧を夢みる現代中国の大富豪・李光頭は、かつて公衆便所で覗いた美女の尻の話でタダ飯にありつく田舎町の「尻ガキ」だった。彼には血のつながらぬ偉丈夫な父と、宋鋼という兄がいたが、文化大革命の濁流はささやかな家族の幸せも押し流していく。中国で刊行されるや大ベストセラーとなった傑作長篇小説。

【著者紹介】
余華 : 1960年、淅江省にて医者の両親のもとに生まれる。歯科医を経て23歳で作家に転身。92年に発表した『活きる(活着)』(飯塚容訳、角川書店)は張芸謀によって映画化され、94年第47回カンヌ国際映画祭でグランプリ(審査員特別賞)を受賞した。ノーベル文学賞関係者が中国で必ず面会する作家のひとり

泉京鹿 : 1971年、東京都生まれ。フェリス女学院大学文学部卒。北京大学留学、博報堂北京事務所勤務を経て、現在フリーランスとして活躍。フェリス女学院大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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いきなり便所の覗きから始まる小説で泣くと...

投稿日:2021/07/01 (木)

いきなり便所の覗きから始まる小説で泣くとは思わなかった。全く正反対の少年二人がふとしたことから一緒に育ち、知のつながらなくとも本当の兄弟のように育っていくが、文革を背景にした残酷な運命に絶句し、李光頭のやらかす騒動に笑い、母思いの二人に無きと目まぐるしい展開で読んでるうちに魅了されること間違いなし。

ニグンノテイオー さん | 沖縄県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 三柴ゆよし

    商魂たくましい李光頭と文学青年の宋鋼という二人の兄弟を主人公にした小説で、文化大革命を描いた上巻では、とにかくたくさんの人が死ぬ。読む人が読めばこのハイテンションなる物語もまたマルケス先生の申し子ということになるのだろうが、私が思うに、文革時代を描いた中国の小説のおもしろさには、むしろその圧倒的な現実性に秘密がありそうで、その意味で本作は、現実を現実として語ることの困難を克服した文学に特有の、ある種のすがすがしさを感じさせる作品である。時として文学は、こうした強固な現実を乗り越えなければならない。下巻へ。

  • のらぞー

    これは一体なんなんだ…。全く先が読めない。公衆便所での尻覗きに度肝を抜かれ、文革という異常な時代と戦う悲壮な家族の愛に胸が熱くなった。兎に角、笑いと涙の振り幅がありえないくらい広かった。この先一体どうなるんだろう。

  • syaori

    文革中とその後の中国の勢いと猥雑さと力強さを感じることができる小説です。親の再婚によって兄弟となった李光頭と宋鋼を主人公に話が進んでいきます。上巻では彼らの少年時代と青年時代が描かれます。少年時代はまさに文革の時代で、彼らの父親はあっという間に批判の対象となってしまいます。父親は結局文革中に死んでしまうのですが、この血なまぐさい状況をエンターティメント性を失わないように描いているのがすごいです。おとなしい文学青年になった宋鋼と、押しの強い工場長になった李光頭。彼らがどうなるのか、下巻も楽しみです。

  • 秋 眉雄

    やたらとパワフルでダイナミックでスピーディーでユーモラスに物語が進むなか、そこここに繊細さや儚さが垣間見えて切なさ倍増。莫言にも感じたのだけど、いちいち文章から伝わってくるパワーの有り余り感に、中国の奥行きの深さを感じた。いや実に面白い!「あなたにはきっと良い報いがあるよ」下巻へGo!

  • ののまる

    ほんっと、李光頭は俗物でゲス野郎なんだけど(憎めない奴…なときも時たまある笑)こうじゃなきゃ文革を生き抜いて改革開放で大金持ちになれないだろうな笑 文革編が終わり、GDP一直線の下巻へ。

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