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海炭市叙景

佐藤泰志

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784094085563
ISBN 10 : 4094085564
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2010
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Product Description

海に囲まれた地方都市「海炭市」に生きる「普通のひとびと」たちが織りなす十八の人生。炭鉱を解雇された青年とその妹、首都から故郷に戻った若夫婦、家庭に問題を抱えるガス店の若社長、あと二年で停年を迎える路面電車運転手、職業訓練校に通う中年男、競馬にいれこむサラリーマン、妻との不和に悩むプラネタリウム職員、海炭市の別荘に滞在する青年…。季節は冬、春、夏。北国の雪、風、淡い光、海の匂いと共に淡々と綴られる、ひとびとの悩み、苦しみ、悲しみ、喜び、絶望そして希望。才能を高く評価されながら自死を遂げた作家の幻の遺作が、待望の文庫化。

Content Description

海に囲まれた地方都市「海炭市」に生きる「普通のひとびと」たちが織りなす十八の人生。炭鉱を解雇された青年とその妹、首都から故郷に戻った若夫婦、家庭に問題を抱えるガス店の若社長、あと二年で停年を迎える路面電車運転手、職業訓練校に通う中年男、競馬にいれこむサラリーマン、妻との不和に悩むプラネタリウム職員、海炭市の別荘に滞在する青年…。季節は冬、春、夏。北国の雪、風、淡い光、海の匂いと共に淡々と綴られる、ひとびとの悩み、苦しみ、悲しみ、喜び、絶望そして希望。才能を高く評価されながら自死を遂げた作家の幻の遺作が、待望の文庫化。

【著者紹介】
佐藤泰志 : 小説家。1949年北海道函館市生。國學院大學哲学科卒。81年「きみの鳥はうたえる」が第八六回芥川賞候補作となる。以後、八八回、八九回、九〇回、九三回の芥川賞候補作に選ばれる。90年10月10日自殺。享年四一(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 遥かなる想い

    駅の本屋で、さりげなく紹介されていた本。筆者佐藤康志は何度も芥川賞候補作品を書きながら受賞できず、1990年突然の自殺を遂げた作家だそうである。この本の「海炭市」は筆者の育った函館をモチーフに、そこで暮らす多くの人たちを克明に描いている。読んでいてひどく懐かしい気がしたのは、その文体なのか、その叙景なのか…普通の人たちの18の人生を描く その筆力には非凡なものを感じるのだが…

  • はるを

    🌟🌟🌟🌟☆。いつかガッツリ向き合いたかった作家のひとり。「無冠の帝王」と言ったら天国から怒られるだろうか。海炭市で生きる様々な人々の生きザマを描いた二部構成全18編の人間讃歌。どいつもこいつも愚直で頑固で不器用で生き方が下手クソでバカばっかりで俺はたぶん登場人物の誰とも友達になれないと思うけれど何故か全員愛しくてなってくる。親近感が湧いてくる。抱きしめたくなってくる。「まだ若い廃墟」「裂けた爪」「夜の中の夜」「週末」「裸足」「まっとうな男」「夢みる力」「しずかな若者」が特に良かった。

  • 新地学@児童書病発動中

    これは傑作。函館らしき街を舞台に普通の人々の喜び、哀しみ、怒りを描いていく内容。一つの街を丸ごと描こうとする作者の意志が好きだ。華やかに生きている人たちではなく、どん詰まりで懸命に生きている人たちを丁寧に描いていくところに作者の人間的な優しさを感じる。都会ではなく、地方で生きている人間は、ここに出てくる登場人物たちと同じやるせなさや憤りを感じているだろう。飲酒運転で警察に捕まって、警官に手を出す男の話「まっとうな男」の「ただ働いてきた、それだけの人生だ」と言う独白は悲しくも、切ない。

  • ワニニ

    悲しいけれどどうしようもない、どうしようもないけれど変わらず明日は来る。だから、うっすらと感じる光に導かれるよう、でも淡々と生きていく。衰退した地方都市、うらぶれた街、痛いほどに冷たく寒く、もがくように懸命な人々、そして流入してくる首都の画一的煌びやかさ…、寂しさと少しの希望が支配する街と人間を18の叙景として描いている。静かに心が揺さぶられる。短いが、もうすぐ来る“夏”をも書いて欲しかった。…しかし、やはりクラい。ちょっと気分が落ちている時は、さらに浸れるような?閉塞感と不安感でドキドキする。

  • Nobu A

    佐藤泰志著書初読。手に取った理由は今度の読書会の課題図書のため。正直期待外れ。芥川賞候補に5回も挙がったものの受賞を逃し41歳で自死と言う悲運。没後再評価され、本書は91年に文庫化。函館出身で地元を模したと言う作品。評価基準は現実性。私も仕事で函館には2011年まで3夏過ごしたことがある。地元密着のバーガーショップの存在を無視してマクドナルドやダンキンドーナツが出てくる。また、東京を「首都」と表現。その意図が読み取れなかった。当然その土地独特の儚さも。刊行当時読んでいたら感想も違っていたかもしれないが。

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