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オッペンハイマーの遺産 湯川中間子・原爆・ブラックホール

佐藤文隆

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784791777105
ISBN 10 : 4791777107
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

戦争の最中、一人の不器用な理論物理学者が原爆製造の指揮をとった――
ナチスドイツでの原子核分裂の発見を受けて「核」の時代が始まった。戦争の世紀、そして物理学の世紀である二十世紀、そのなかを苦悩と葛藤とともに生きた天才たちの生涯を追いながら、科学とわたしたち、科学と社会の関係を再び問い直す。現代を代表する科学者が描く、もうひとつの現代史。

【著者紹介】
佐藤文隆 : 1938年山形県鮎貝村(現白鷹町)生まれ。60年京都大学理学部卒。京都大学基礎物理学研究所長、京都大学理学部長、日本物理学会会長、日本学術会議会員、湯川記念財団理事長などを歴任。1973年にブラックホールの解明につながるアインシュタイン方程式におけるトミマツ・サトウ解を発見し、仁科記念賞受賞。1999年に紫綬褒章、2013年に瑞宝中綬章を受けた。京都大学名誉教授、元甲南大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • trazom

    世界的な物理学者としての佐藤先生の思いが伝わってくる。基礎科学の発見である核分裂を軍事利用できると考えたのは科学者だった。しかも、広島・長崎への原爆投下後も核兵器の深刻さを理解できていない。科学者が本気になったのは、被害者が出たビキニ環礁の水爆実験からではないかと言う(湯川先生も)。確かに、戦時下での原爆開発と、平時の冷戦用兵器としての水爆では、根本的に意味が違う。ボーア博士は「原子力技術の国際管理は従来の主権国家の枠組みを変える力を持つ」と言ったが、今は逆に、核保有が主権国家の専横を助長していると思う。

  • どら猫さとっち

    原子爆弾の父として、その人生が映画化されたオッペンハイマー。彼が生み出したものが、その後どのように受け入れられ影響を及ぼしたか。湯川秀樹、仁科芳雄、ニールス・ボーアなどの人物から、原子というものに関わってきたかを記した一冊。14年前の東電福島原発事故以来、核について考えることが多くなった。今年広島と長崎で原爆投下され80年。改めて考えさせられることは多い。

  • とり

    オッペンハイマーを中心に湯川秀樹などの日本人物理学者や他の科学者の話など、あの当時の雰囲気は何となくわかるのだが、色々なエピソードの寄せ集め感が強く、書籍としての焦点が定まっていない印象を受けた。広島市出身の自分としては、今でも原爆や核兵器について考える機会が多い。本書もその点では刺激にはなった。

  • Nat Hat

    物理学者オッペンハイマーの経歴をトレースしつつ、原爆開発に至る経緯や大戦後、冷戦後の核兵器の位置付け、被団協のノーベル賞受賞など核を取り巻く状況をまとめた本。クリストファー・ノーラン監督の映画に合わせて読むと理解しやすい。映画では、反共の聴聞会を中心に描かれていて、この本にあるような前提知識がないと迷子になりやすいと思う。原子力、ナビ、航空機、暗号化技術等々、戦争を背景にした応用技術の産物。今後開発されるであろうAI兵器と同じく、どうやって開発前に規制するかが重要。

  • ひろふみ

    先月(2025/9)亡くなった理論物理学者の連作エッセイ。自身の著書が多く、そこからの引用多数。湯川秀樹夫人である湯川スミが渡米直後、慣れない暮らしを「水爆の父」ジョン・ホイラーの妻に助けてもらう描写は我がことのように心温まる風景である。

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