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ISBN 10 : 4409100327
Content Description
横山大観、菱田春草らに代表される日本画の表現、「朦朧体」。彼らの画によくみられる輪郭をぼかした描き方は、今では当たり前に受け止められているが、当初は伝統を台無しにするとして多くの非難を浴びた。本書では当時の批評をもとにその言葉の変遷をたどり、彼らが西洋画に対してどう新しい日本画を構築していったかを描く。明治の浪漫主義、大正のモダニズムとむすびつき、さらにはインドの独立運動なども巻き込んでナショナリズムともむすびついた「朦朧体」を手がかりに激動の時代を探る。
目次 : 第1章 伝統回帰か西洋化か―朦朧体の基盤づくり/ 第2章 “こころもち”の絵画―朦朧体前夜/ 第3章 日本美術院の絵画運動―朦朧体の表現とは/ 第4章 「朦朧体」の出現―明治における「朦朧」のイメージ/ 第5章 批評者たちとの闘い―「朦朧体」の意味/ 第6章 画壇への波及と追随者たち―朦朧体の確立/ 第7章 アジアへの憧憬―インド人画家たちの朦朧体/ 第8章 西洋へのアピール―朦朧体の思想的背景/ 第9章 近代日本美術史の成立―朦朧体の評価
【著者紹介】
佐藤志乃 : 1968年生。公益財団法人横山大観記念館学芸員、立教大学兼任講師、博士(芸術学)。専門は近代日本美術史。朦朧体をはじめ、明治・大正期の日本美術、近代の日印美術交流に関する論文がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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