佐藤彰一(西洋中世史)

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カール大帝 世界史リブレット

佐藤彰一(西洋中世史)

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784634350298
ISBN 10 : 4634350297
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

西ヨーロッパの古代から中世への歴史的転換にあたって、カール大帝が政治や文化や経済にはたした寄与は極めて大きなものがあった。それはこの傑出した王の個人的資質もさることながら、彼が活躍した時代相との幸運な巡り合わせというものもあった。本書ではこれを、西暦一千年紀後半に世界システムが実在したとする最新の仮説を軸とした文脈の中で考察した。

目次 : カール大帝のヨーロッパ/ 1 カール大帝の系譜を遡る/ 2 外征と国際関係/ 3 カールが築いた統治組織/ 4 社会と経済の姿/ 5 文芸の復興と宗教規律の改革/ 6 「西ローマ皇帝」戴冠と「帝権の革新」

【著者紹介】
佐藤彰一 : 1945年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。専攻は西洋中世史。現在、名古屋大学名誉教授。博士(文学)。主要著書『修道院と農民―会計文書から見た西洋中世形成期ロワール地方』(名古屋大学出版会1997、日本学士院賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • S.Mori

    この山川出版の世界史リーフレットは、私のような歴史好きにはたまらないシリーズです。この本ではカール大帝の業績だけに焦点をあてるのではなく、より大きな歴史のスケールの中にカールを位置づけようとしているところが興味深いです。カールに率いられたヨーローッパは単独で発展したのではなく、イスラム世界や東方世界の繁栄に刺激されて絶対王政が確立されていったとのこと。在位中は戦争に明け暮れながら、文芸復興(カロリングルネサンス)にも力を入れたこの皇帝の二面性の中に、善悪で単純に割り切れない歴史の面白さを感じました。

  • MUNEKAZ

    カール大帝のコンパクトな評伝。カールの一代記にとどまらず、その背景にはアッバース朝の興隆による東西交易の活発化があったと大風呂敷を広げる。まぁページ数もそんなにないので、仄めかしで終わってしまって当否はなんとも言えないが、大帝国の誕生による交易路の安定は、確かに経済的に益するところも大きかったとは思う。72歳という高齢まで生き、最期まで頑健で知識欲も豊富。さらに生涯を軍陣において目まぐるしく動くなど、なんか徳川家康みたいな人だなという印象。健康でエネルギッシュかつ好奇心旺盛は、創業者の必須条件ですな。

  • Fumitaka

    カール大帝時代のフランク王国の国制の整備について記述。その背景にはアッバース朝による地中海の経済活動の活性化があるとし(pp. 89-93)、佐藤彰一先生の意見では、カールという名前自体もアングロ=サクソンの言語に由来して(p. 11)、おそらくフランク王国の当時のイングランドとの交易に関係した命名だとする。こうして見ると通商関係という主題が本の全体を貫いていた気がする。カロリング朝の成立とカール君の戴冠までの後継者争いはさながら『ゲーム・オブ・スローンズ』の様で、本物のお家騒動は怖い。

  • スプリント

    ヨーロッパを東西南北駆け巡って領土・権力拡大に奔走した功績はまさに大帝にふさわしいものがあります。内容もコンパクトにまとまっていて読みやすかったです。

  • ユーディット

    山川出版は教科書の専門書店でつまらないのが売りですが、売れ線に無関係に真面目な本を安価で出している点、愛してます。佐藤先生は文章が素晴らしいので専門的な内容でも読めるのではないでしょうか?ヨーロッパ史を勉強する人はまずカール大帝を抑えましょう

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