佐藤信夫 (言語哲学者)

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レトリック感覚

佐藤信夫 (言語哲学者)

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784061590298
ISBN 10 : 4061590294
Format
Books
Publisher
Release Date
June/1992
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • たかしくん。

    「レトリック」なる定義がしづらく、かつ、どこか悪意性を帯びたイメージの強い概念を、真正面から論じた秀作と思います。古代よりレトリックとは、《説得する表現の技術》と《芸術的表現の技術》の、相反しかねない2つの役目があり・・・。以降、比喩をいくつかの技法に分類してますが、まず登場した「直喩法」。最も安直と思いがちですが、例えば川端康成の「雪国」にかかってしまえば「駒子の唇は美しい蛭の輪のように滑らかであった」なんて、読者が試されるケースまで至るのですね。他、私には、最後の「緩徐法」が最も洗練されてますかね。

  • ミエル

    文章を読み書きする上でのデコレーション、センスと知性が問われる重要な修辞(レトリック)に関する歴史、分類から活用事例までをサラッと解説する名著。すべての学問において、これだけ明解な入門書はあまりないだろうな。特に、修辞の様々な種類の例文として取り上げる作品が秀逸。構成上、古典から当時の現代文学まで幅広い文例を読み齧るため、ご無沙汰な作品や作家に出会えるのも嬉しいかぎり。井上ひさしや太宰なんて抜粋された例文なのにグッと来てしまった。読書欲を刺激する贅沢な読後感。

  • Nobu A

    佐藤信夫著書初読。78年刊行。購入したのは遥か昔。長らく鎮座していただけでなく日焼けとタバコヤニまで染み付き時代を感じさせる。何故もっと早く読まなかったんだろう。レトリック、日本語では修辞法を卒なく纏めた一冊。直喩、隠喩、換喩、提喩と分類されている上に誇張法、列叙法、援叙法まで網羅。小説等の抜粋文を多く用いて解説。筆者の考察も興味深い。ステレオタイプ化しやすい隠喩。逆にしなければ理解もされず通用もしない。目から鱗。私達は知らず知らずにメタファーに作用されている。修辞法を意識すると見える世界も変わるかも。

  • 田氏

    講談社学術文庫のタイトルって、なんでこうもつまらなそうなんですかね。そこにDIO様のごとく惹かれるあこがれるのですが(直喩)。まあタイトルなんて飾りです(隠喩)。でも、得てしてその飾りこそが大事だったりして。それどころか、飾ることでかえって飾られているものの姿を鮮明にしたり、飾られていない別のものに意識を向けたり、飾りそのものについて考察させたり(列叙法)。この本が論じる飾り(提喩)にも、そんなところが無いとはいえない(緩叙法)。文章読本というよりか、哲学書めいた趣があるので、読むと鼻血出ます(誇張法)。

  • とうゆ

    ◯レトリックを基礎的なところから広く深く学ぶことが出来る。普段何気なく使っている表現が、巧みなレトリックに溢れていることを知って感激。かなりのおすすめ本。

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