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社会科学と因果分析 ウェーバーの方法論から知の現在へ

佐藤俊樹

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000613156
ISBN 10 : 4000613154
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

マックス・ウェーバーは、「社会に関わる因果のしくみを解明し、それを他人に伝える営み」である社会科学の創始者の一人である。彼が確立した「適合的因果」と呼ばれる因果分析の方法が、百年後の現代の社会科学における最先端の展開や論争、統計的因果推論等の手法にそのままつながっているとしたら?その出発点で、社会科学が既に「人文学/自然科学」「文科系/理科系」といった二項図式ではとらえきれないものだったとしたら?従来のウェーバー像とは大きく異なるその学術の姿を明らかにしながら「古典」に新たな生命の息吹を吹き込み、その後の「百年の螺旋」をたどることで社会科学とは何をする学術なのかを追究する。

目次 : 第1章 社会科学とは何か(社会科学は何をする?/ 人文学と自然科学の間で)/ 第2章 百年の螺旋(リッカートの文化科学―価値関係づけの円環/ 機能主義と因果の推論―制度のしくみと意味 ほか)/ 第3章 適合的因果の方法(歴史の一回性と因果―リッカートからフォン・クリースへ(1)/ 適合的因果と反実仮想―リッカートからフォン・クリースへ(2) ほか)/ 第4章 歴史と比較(日常会話の可能世界―因果分析の方法論(1)/ 歴史学者の思考実験―因果分析の方法論(2) ほか)/ 第5章 社会の観察と因果分析(法則論的知識と因果推論/ 社会科学と反事実的因果 ほか)

【著者紹介】
佐藤俊樹 : 1963年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程退学。博士(社会学)。東京大学大学院総合文化研究科教授。比較社会学、日本社会論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ぷほは

    前著『社会学の方法』は院生時代に読みじゃくった。学部生時代に何度も読み返した『現代社会の理論』並のバイブルだった。それから7年、待望の新著。ウェーバー学説史に新たな視点を当てながら現代の文系/理系、自然/社会科学、計量/事例研究などなどの区別を横断的に踏破していく。学際性や縦横無尽性を地に足をつけながら、その広がりと深みを平明な文章と論理的な展開によって、開きつつ閉じていく。しかもさらっと書かれている皮肉や批判の何と鋭いことか。例えば402頁は『どこどこ』や『質的社会調査の方法』の著者たちへの応答だろう。

  • 時田桜

    とりあえず2章と、後ろの方少し読んだ。すごく面白い。私の問い。因果関係と相関関係の違いが分からない。つまり、分野によって因果がどう定義されているのかはっきり分からない。社会科学の統計分析では、いくつかの制約(順序や順位など)はあるにせよ、分析者が分析するために事前に推測し仮定した因果を、相関関係を観察する以外にどう反証できるのだろうか。 もし相関を観察する以外に手法がないならば、それは因果と言っていいのだろうか。

  • 飛燕

    ウェーバーの方法史と、彼が到達した適合的因果分析についての論述。経験的知識を仮定として導入することで観測範囲を限定し、原因候補と結果との関係を反実仮想で検証して、結果を促進させる確率が高い事象を原因と認定する、というところか。筆者の本意ではないかもしれないが、私は「適切な因果同定の検証を経たならば、特定範囲内の特定事象群のあいだに因果の関係を認定してもよい」という控えめな感じで受け取った。

  • takao

    ふむ

  • 夢読み

    つい専門書に手を出してしまい、やや未消化のまま読了。大事なのは社会科学においても因果を研究し続けること、そのために統計の枠組みを活用すること。社会現象は一見、一回性が特徴のようにも見えるが、要素を適切に一般化することで同様のイベントが増え、統計的に扱うことができる。これは一回性がない、と言っているのではなく、一回的に扱うべき部分とそうでない部分を切り分けた上で、反省的に知を積み上げていくべきという主張と理解している。統計・社会調査・テキストマイニングを一体的に学習していきたい。

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