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ISBN 10 : 4093524416
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“破倫無道の挙”か、冤罪か―いよいよ結審の時来る。(幸徳秋水が担当弁護士にあてた陳弁書には)無政府主義にたいする誤解への弁駁と、検事の取り調べに不法とが述べてある。この陳弁書にあらわれたところによれば、幸徳は決してこのような無謀を、あえてする男ではない。それは法廷での事実と符号している。社会主義者、無政府主義者たちが明治天皇の暗殺を企てたとされる、いわゆる幸徳事件。当初は「破倫無道の挙」「常識を失した凶暴な沙汰」と断じていた石川啄木は、事件の記録を読むうちに、検察による事実の歪曲に愕然とする。一方、ことを早く片づけたい検察は、逮捕後異例のスピードで予審を終え、嫌疑のかかる26人全員に極刑を求刑してしまうのだった―。事件関係者について綿密に調べ上げ、その真の姿に肉薄した渾身のノンフィクションの完結編。
【著者紹介】
佐木隆三 : 1937年(昭和12年)4月15日‐2015(平成27年)10月31日、享年78。朝鮮・咸鏡北道(現在は朝鮮民主主義人民共和国)生まれ。本名・小先良三(こさき リょうぞう)。1975年『復讐するは我にあり』で第74回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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