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新古今和歌集

佐佐木信綱

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784003010112
ISBN 10 : 4003010116
Format
Books
Publisher
Release Date
June/1982
Japan

Content Description

全20巻。万葉調・古今調と並んで、三歌風の一典型を作った勅撰和歌集。俊成は余韻・余情の世界を統合して幽玄の世界をうちたて、定家は幽玄の世界を分析して有心を設定した。現実の暗さから逃れるために自然観照へと集中しその技巧は極限にまで達した。連歌や芭蕉に多くの影響を与え、芭蕉の「わび」もこれを起点としている。

目次 : 春歌/ 夏歌/ 秋歌/ 冬歌/ 賀歌/ 哀傷歌/ 離別歌/ 〓旅歌/ 恋歌/ 雑歌/ 神祇歌/ 釈教歌

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 零水亭

    (40台で初めて読みました)西暦1200年前後の時期の人達では、平忠度・平敦盛などの平家の人々、道元禅師、親鸞上人等の大乗仏教の担い手達や明恵上人などに心惹かれており、正直な話、新古今集の撰者たちには漠然と「苦労知らず」というイメージしかなく、あまり感情移入できませんでしたが、イザ読んでみると、どうしてどうして。なかなかに面白いと感じました。技巧を凝らして複雑そうな歌もあるようですが、ストレートに感情を吐露した感じの歌も結構あるようですね。何回でも読んでみたいです。

  • 拓也 ◆mOrYeBoQbw

    勅撰和歌集。藤原定家、俊成を中心に、それまでの7代の勅撰和歌集の集大成を目指し編纂された和歌集です。久々にこれを読みたくなったのはH.P.ラヴクラフトが「人生の全体を表現するのはフランス人であり、アングロサクソンは詩作向きだろう」と書いていた事。その論法なら日本人の運命は”短歌、俳句”と言えますが、新古今集は”連歌、今様”と言ったジャンルに押され和歌が下火な時代に、あえて最高を目指した選集。一首一首の情感の素晴らしさもさる事ながら、最高の美を目指して行った選者達の足跡からも、感慨深いものを感じますね。

  • 双海(ふたみ)

    去年は本書で年越しをしたようです。早く帰省したいと切に思います。

  • 新田新一

    日本の和歌は本当に良いです。何度読んでも感動するし、心が洗われます。日々の生活で干からびてしまった心が、一つ一つの和歌を読むことで、潤いを取り戻すのを感じました。和歌の定型のリズムが好きなので、一つ一つ音読しながら読みました。五七五七七のリズムは古臭いのかもしれませんが、日本人の心に良く馴染みます。日本人の感性に刻まれたリズムなのかもしれません。人生のはかなさ、苦しさを読んだものが多い雑歌の部分に特に惹かれました。「かくばかり憂きを忍びて長らへばこれよりまさる物もこそ思へ」(和泉式部)

  • 34

    やはり春と恋か。後鳥羽院の「山もとかすむ水無瀬川」以降しばらくは、絶唱の連続で息もできない。恋の部は宮廷人と女房のチャーミングなやりとりと、技巧を凝らした詠題歌があい並び、遠い昔に肌で触れるかのようだ。しかし式子内親王の夏歌と良経の秋歌も捨てがたい。いやいや、「にほひ」の絢爛な春歌とはちがって、聴覚に鮮烈に訴えかける冬歌も。「かつ氷りかつはくだくる山河の岩間にむせぶあかつきの聲」。そしてまた、春を知らない春の「音づれ」に戻ってこようか。「山ふかみ春とも知らぬ松の戸にたえだえかかる雪の玉水」。

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