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真理の探究 仏教と宇宙物理学の対話 幻冬舎新書

佐々木閑

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784344984394
ISBN 10 : 4344984390
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

心の働きを微細に観察し、人間の真理を追究した釈迦の仏教。自然法則の発見を通して、宇宙の真理を追究した近代科学。アプローチこそ違うが、この世の真理を求めて両者が到達したのは、「人生の目的はあらかじめ与えられているものではなく、そもそも生きることに意味はない」という結論だった。そのような世界で、人はどうしたら絶望せずに生きられるのか。なぜ物事を正しく見ることが必要なのか。当代一流の仏教学者と物理学者が、古代釈迦の教えから最先端の科学まで縦横無尽に語り尽くす。

目次 : 序 心のフィルターを外す営み―仏教と物理学の接点/ 第1部 宇宙の姿はどこまで分かったか/ 第2部 生きることはなぜ「苦」なのか/ 第3部 「よく生きる」とはどういうことか/ 特別講義1 「万物の理論」に挑む/ 特別講義2 大乗仏教の起源に迫る

【著者紹介】
佐々木閑 : 花園大学文学部仏教学科教授。文学博士。1956年、福井県生まれ。京都大学工学部工業化学科および文学部哲学科仏教学専攻卒業。同大学院文学研究科博士課程満期退学。専門は仏教哲学、古代インド仏教学、仏教史。92年日本印度学仏教学会賞、2003年鈴木学術財団特別賞受賞

大栗博司 : 米国カリフォルニア工科大学理論物理学研究所所長、フレッド・カブリ冠教授。東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構主任研究員と米国アスペン物理学センター所長も務める。1962年生まれ。京都大学理学部卒業、東京大学理学博士。シカゴ大学助教授、京都大学数理解析研究所助教授、カリフォルニア大学バークレイ校教授などを歴任したのち現職。専門は素粒子論。アメリカ数学会アイゼンバッド賞、フンボルト賞、仁科記念賞、サイモンズ賞、中日文化賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 道楽モン

    超弦理論の専門家と宗教学の専門家による対談。量子力学と仏教という対比は、私自身も薄っすらと感じていることであっただけに興味深く読みました。まあ、私の知識は塵みたいなもんだけど。ポイントは視座をミクロに取るのかマクロに取るのか。ミクロなら量子力学や超弦理論、マクロなら宇宙物理や相対性理論。両者に対抗できる仏教のスケールの大きさよ。本書の議論の解答は、いまだに人類が到達していないことなので出てはこないが、両者の熱い対談を味わうものだと割り切って読むべし。佐々木先生が、死後の世界も輪廻転生も信じてないのが驚愕。

  • booklight

    超弦理論の大栗氏と仏教学者の佐々木氏との対談。科学は地動説ではなく天動説と考えれば人生に意味はないし、仏教では人生は苦とする。ではどう生きればいいかというと科学には答えはなく(つまり自分で決めていい)、仏教では正しい見方を身に着ける必要があるという(問いには答えず、その前に、というスタンス)。お互いに研究成果を講義しあうので、超弦理論が少しわかったり、大乗仏教と仏陀の教えがどこから違ったのかなどもわかる。因果の探究、という意味では科学と仏陀の仏教はアプローチが同じで対象が違うので親和性は高いく面白かった。

  • inami

    ★3.5 物理学者と仏教学者の対話、科学と宗教?・・一般的に、宗教は非科学的なものの代名詞みたいに考えてしまうのだが、何か共通点みたいなものがあるのか?・・、本書はそれぞれの専門とする内容について語り、さらにお互いの質問に対して応えるというもの。仏教は個人の救済のために、科学は自然界の「真理」を知るために、それぞれの「世界を正しく見ようとする」。アプローチは違えど「真理」を追い求めるのは同じだ。「南無阿弥陀仏」の由来や釈迦の仏教と大乗仏教の違いなど・・興味深かった。

  • あっきー

    ✴3 読む前の予想ではブッダの教えと量子論の考えに多くの共通点があるという本かと思っていたがそうではなかった、二人の話もなんとか自分にも理解できる難易度で気に入った、量子論の空間はそれぞれの量子の相互作用によってつくりだされていて世界は物体からできているというよりも関係性の網の目からできているなどはブッダの認識論とよく似ていると自分は思うのだが…、また脳内に蓄えられた情報が死後に保存されること(死後の世界)はないが、自分の脳の外に記憶が保存されること(WiFiでクラウドみたいに)も勿論ないだろう

  • 羊山羊

    個人的には仏教への知見が多く得られた1冊。大乗仏教と本来の仏教の関係、仏教の無神論の在り方や救いの対象、他者を助けるに至る理由など、深く納得できる内容が多い。本著の白眉は第3部。2人の対談の部分だ。仏教と科学の間で対話が続けられる。その果てに知るということの普遍性や正しさに話が到達する。この流れをポスト・トゥルースに対する防波堤として立てることもできそうだ。刺激的な1冊。

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