Product Details
ISBN 10 : 4796704019
Content Description
無意識とはひとがしゃべる、ただ、それだけのことです。精神分析は、おしゃべりのなかに文字を見つけ、それを読むことです。日本語は、山と心をサン、シンと発音し、同時にヤマ、ココロと読んだ。これは当たり前のことではない。無意識は、おしゃべりと二とおりの読みのなかに隠れている。「万世一系の天皇います」は、文字とひとのおしゃべりのすき間をふさごうとしてはじまり、1400年の長きにわたって続く「万邦無比」の供犠制度である。本書は、そこをねらって、ひとの心の変わらぬ現実に迫ろうとした試みである。
目次 : 第一部 父、母、息子たち(母の欲望/ 父の名の隠喩/ 母ではありません/ 父の殺害/ 供犠の概念)/ 第二部 息子たちの名(象徴的負債と「恩」/ 去勢の法と無意識の欲望/ 文字の伝来/ 歴史の解釈/ 供犠のダイナスティ/ 無名と空名/ 父の名を逃れて)
【著者紹介】
佐々木孝次 : 1938年東京に生まれる。1961年早稲田大学文学部仏文科卒業。1963年同大学院修士課程修了後、パリ大学精神分析課程に学び、コーズ・フロイディエンヌ(ラカン派)正会員となる。1993年まで信州大学教養部教授。2009年まで専修大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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