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行動経済学で「未知のワクチン」に向き合う

佐々木周作

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784535540743
ISBN 10 : 4535540748
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

2020年初頭に突如世界を襲った新型コロナ・パンデミックから抜け出すため、新たに開発されたワクチン。
日本では、2021年4月頃から本格的に接種が始まった。

人々は、この「未知のウイルス」に対抗するために「未知の技術」で開発された「未知のワクチン」を、どのように受け止め、接種するか否かを決め、実際に行動したのだろうか?

長きにわたるパンデミックの中で、新型コロナウイルスは変異を繰り返し、ワクチンの効能に関する情報もたびたび変化した。この極めて不確実な状況下で、研究者として、あるいは政策現場に参加する有識者として、著者たちは、「行動経済学」を武器に未知のウイルス・未知のワクチンと対峙し、接種を進めるためのナッジ・メッセージを開発し、接種が進む中での政策のあり方を提案し、接種者・非接種者の分断など社会への影響を考え続けてきた。
そんな著者たちが、当時の想い、経験、そして調査・研究における苦労と創意工夫を振り返りながら、将来起こりうる新たなパンデミックへの対策として何が必要か、私たちは何をすべきかを問い直す。

行動経済学、感染症学などの知見をわかりやすく解説しつつ、新型コロナ危機の教訓を活かし、ネクスト・パンデミックに備えて今から動き出すための指針を、臨場感あふれる筆致で描く。

【著者紹介】
佐々木周作 : 大阪大学・感染症総合教育研究拠点・特任准教授。1984年生まれ。大阪大学にて博士号(経済学)を取得。専門は、行動経済学、実験経済学。行動経済学会の副会長とともに、中央府省庁や地方自治体のナッジ・ユニット等で有識者委員やアドバイザーを務める。三菱東京UFJ銀行(現・三菱UFJ銀行)行員、京都大学大学院経済学研究科特定講師、東北学院大学経済学部准教授等を経て、2022年より現職

大竹文雄 : 大阪大学・感染症総合教育研究拠点・特任教授。1961年生まれ。大阪大学にて博士号(経済学)を取得。専門は、行動経済学、労働経済学。新型コロナ・パンデミックでは、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会、基本的対処方針分科会等に参加した。著書『日本の不平等』(日本経済新聞社、2005年)ではサントリー学芸賞、日経・経済図書文化賞、エコノミスト賞を受賞。2006年に日本経済学会石川賞、2008年に日本学士院賞を受賞。大阪大学社会経済研究所教授、同大学大学院経済学研究科教授等を経て、2021年より現職

齋藤智也 : 国立感染症研究所・感染症危機管理研究センター・センター長。1975年生まれ。公衆衛生学修士(ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生大学院)、医学博士(慶應義塾大学大学院医学研究科)。医師。専門は、公衆衛生危機管理、バイオセキュリティ。新型コロナ・パンデミックでは、厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード、東京オリンピック・パラリンピック競技大会における新型コロナウイルス感染症対策調整会議等に参加した。厚生労働省厚生科学課健康危機管理対策室で東日本大震災への対応等公衆衛生危機管理、結核感染症課で新型インフルエンザ対策等に従事。2021年より現職。2023年より、新型インフルエンザ等対策推進会議委員も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kitten

    図書館本。大竹さんたち、行動経済学の研究者が新型コロナワクチンの接種にどのように対応したか、という話。大竹先生、コロナの分科会に入ってたんだ。経済学者の側からみた分科会の話も面白かった。私は医療者側だけど、経済学者からはそう見えてるんだ。ナッジの有用性はどんなもんなんだろう?状況がどんどん変わっていくので、実際の効果もわかりにくくなっているような気がする。ナッジが全く効果のない層もいるみたいだし。ただ、この手の社会研究が全く実績にならないのは問題。

  • Go Extreme

    ワクチン接種目的: 感染症発症を予防し死亡者や重症者の発生減少 社会比較ナッジ活用: 接種促進ーあなたの接種が他人の接種を後押し 高齢者・ナッジメッセージ有効 意向と行動: 接種意向ー社会の感染状況や同年代接種率に依存して変化 摂種率向上: 効果的情報提供とナッジ施策 効果と信頼: エビデンス→接種意向に影響 社会的影響とメンタルヘルス: ワクチン接種ー政府への信頼やメンタルヘルス改善 ワクチン接種による経済的効果 今後の研究と施策: 行動経済学による施策検証・フィールド実験→データ収集 変異株対応策強化

  • Ny

    新型コロナウイルス感染(COVID-19)に対しては、日本で使用されたワクチンのほとんどがメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンで、新しい技術を用いたものであったため、当初は有効性や安全性に対する不確実性もあった。にもかかわらず、日本では他の先進国と比べても高い接種率が達成された。本書は、ワクチンに多くの不確実性が存在する中で、行動経済学の手法を用いて自発的なワクチン接種を促すことを目的とした研究者の記録である。ケーススタディとして、また当時何が起こっていたかが時系列でわかるドキュメンタリーでもある。

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