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日本の近代 5 中公文庫

伊藤隆(日本政治史)

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122058071
ISBN 10 : 4122058074
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

原敬没後、軍部の介入と党内対立に苦しみ続けた政党内閣は五・一五事件で潰えた。軍部は日中戦争を引き起こし、二・二六事件を経て時代は「非常時」から「戦時」へと移っていく。しかし、昭和初期の社会が育んだ豊かで自由な精神文化は戦後復興の礎となったのだ。昭和戦前史の決定版。

目次 : 序章 昭和の始まり(昭和を見る眼/ 大正末期の日本/ 関東大震災と山本内閣)/ 1 政党政治の日本(加藤内閣と若槻内閣/ 中国問題と日本/ 田中内閣/ 社会主義と無産政党/ 浜口内閣/ 昭和初期の社会と文化)/ 2 「非常時」の日本(昭和陸軍の起源/ 満州事変/ 斎藤内閣/ 岡田内閣/ 二・二六事件/ 「非常時」の日本)/ 3 戦時の日本(広田・宇垣・林/ 近衛内閣と日中戦争/ 世界大戦と日本/ 戦時の日本/ 日米交渉)

【著者紹介】
北岡伸一 : 1948年(昭和23)奈良県生まれ。71年、東京大学法学部卒業、76年、同大学大学院博士課程修了。81〜83年、プリンストン大学客員研究員。立教大学教授、東京大学教授を経て、政策研究大学院大学教授、国際大学学長。東京大学名誉教授。特命全権大使(日本政府国連代表部次席代表)歴任。2011年、紫綬褒章受章。専門は日本政治外交史。著書に、『清沢洌』(中公新書、サントリー学芸賞)、『日米関係のリアリズム』(中公叢書、読売論壇賞)、『自民党 政権党の38年』(読売新聞社、吉野作造賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • あんころもち

    軍部がどのように暴走し、内閣の命運を握る存在になっていったかを叙述する一般的な通史。日露戦争期には先進的だった軍隊が日中戦争期には時代遅れになり、その近代化の是非をめぐる論争が二・二六事件の背景にあったことには驚いた。(そのような論争をしている時点で太平洋戦争の勝敗は決まっていたと言える。)組織の失敗というのがよく指摘されるが、その通りであると思う。陸軍をテーマとした本を著者が出していたはずなのでいずれ読みたい。

  • Hiroshi

    1924年(T14)の護憲三派内閣の成立から1941年(S16)の日米開戦までの本。20年代には豊かさと自由があり、30年代は暗く重苦しい戦争の時代だ。著者は昭和の始まりを21年の11月に求める。明治憲法は分限的であり、助言機関の意思が矛盾した時に統合する役割をするのが元老であり、元老の衰えにより代わるのが期待されるのが政党だ。力をもった最後の元老が山県有朋であり、力を持った最初の政党指導者が原敬だ。11月に原が亡くなり、翌年の2月に山県が亡くなる。11月には皇太子の摂政就任もあり、新しい時代の幕開けだ。

  • masabi

    【概要】1924-1941の政党政治が定着し、対米開戦までの昭和前史を解説する。【感想】贈収賄、怪写真、スキャンダルのでっち上げと政党間の政治闘争が激しさを増し、政敵排除を目指して統帥権干犯問題や国体明徴が起きる。2つは国粋主義の問題だと思っていたが、政争の具だったようだ。政党の基盤を切り崩す結果になったが、当事者には単なる政治闘争の一環で政党政治の危機に繋がるとは思いもしなかっただろう。全体として、政党間、軍部、参謀本部と省の対立に紙面が割かれている。

  • バルジ

    政治史をメインに据えた非常にスタンダードな通史だが随所に「北岡節」が光っていて楽しく読んだ。宇垣一成や清沢洌など本書の著者のファンであればお馴染みのメンバーに仮託して語らせているのは印象深いものがある。当該期の主だった登場人物への評価も著者ならではであろう。先に挙げた2名は歴史の語り手として登場させているのでこれは著者も同一の意見を持っていると判断して良い。一方、広田弘毅や石原莞爾、近衛文麿といった人物への評価は辛いものであり、この辺りのハッキリとした評価は好みが別れるかもしれない。

  • bambus h

    満州事変から日中戦争になだれ込んだ原因を探ろうと手に取る。根本的にそれは条約の締結権の所在すら明らかでない大日本帝国憲法の融通無碍さと天皇の過剰な聖化にあったように思える。元老たちは憲法の精神を理解していた。しかし、彼らが引退し、普通選挙によって政党に権力が移行すると、政治は小物たちの闘争の場と化し、絶望した国民は、君主制への回帰を渇望するが、天皇は主導権を発揮しようとしない。そこへ生じた間隙を突く石原莞爾らの暴走は、聖戦という言葉によって後戻りできないものとなり、短絡的な国民は歓喜してこれを迎える。

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