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インドの正体 「未来の大国」の虚と実 中公新書ラクレ

伊藤融

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121507938
ISBN 10 : 4121507932
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2023
Japan

Content Description

「人口世界一」「IT大国」として注目され、西側と価値観を共有する「最大の民主主義国」とも礼賛されるインド。実は、事情通ほど「これほど食えない国はない」と不信感が強い。ロシアと西側との間でふらつき、カーストなど人権を侵害し、自由を弾圧する国を本当に信用していいのか?あまり報じられない陰の部分にメスを入れつつ、キレイ事抜きの実像を検証する。この「厄介な国」とどう付き合うべきか、専門家が前提から問い直す労作。

目次 : 序章 「ふらつく」インド―ロシアのウクライナ侵攻をめぐって/ 第1章 自由民主主義の国なのか?―「価値の共有」を問い直す/ 第2章 中国は脅威なのか?―「利益の共有」を問い直す/ 第3章 インドと距離を置く選択肢はあるか?―「大国」の実力を検証する/ 第4章 インドをどこまで取り込めるか?―考えられる3つのシナリオ/ 終章 「厄介な国」とどう付き合うか?

【著者紹介】
伊藤融 : 1969年広島県生まれ。防衛大学校人文社会科学群国際関係学科教授。中央大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程後期単位取得退学、博士(学術)。在インド日本国大使館専門調査員、島根大学法文学部准教授等を経て2009年より防衛大学校に勤務し、21年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    世界最大の民主主義国と持ち上げられる一方で、欧米との外交協調を拒みロシアから兵器や石油を輸入し、国内での宗教やカースト差別も厳しい。矛盾だらけのインドだが、その内実はグローバルサウスの指導国として振る舞う帝国主義が明らかだ。そのため実利第一の独自外交でプライドを保ち、対立する中国と同じ多民族国家をヒンドゥー至上主義でまとめようとしている。気候も国民性も猛烈に熱いが、政治は容赦ないほどドライなインドと付き合うのは難事だ。4年後にGDPでインドに抜かれる見通しの日本は、この国と決別できない覚悟をと訴えてくる。

  • trazom

    インドは自由民主主義の国か?と著者は問う。人権侵害が横行し、ロシア制裁にも消極的、更にモディ首相のヒンドゥー多数派主義など、とても基本的価値観を共有できる国とは思えないが、隣国の「よりひどい国」との対比で、世界はインドを無視できなくなっている。AIIBやSCOに参加、RCEPからは離脱、QUADには微妙という態度に、非同盟を貫く「自立したインド」の強かさを見る。2050年には経済的にも軍事的にも「米中印3Gの時代」が来るらしい。その時、日本のGDPはインドの1/4。この「厄介な国」との付き合い方は難しい。

  • skunk_c

    中公新書『インド』より前に出ていて、読みかけていたのだが中断していた。問題提起なのだろうがやや挑発的な書き方が気になったのだ。内容は『インド』と同じく現地での経験を踏まえ、また中国やロシアの動きとのリンクを軸にインドとどう付き合うかを書いていて、新しい情報も多く有用だった。ただ視点が欧米スタンダードであり、インドの内部事情を勘案し切れていない面も感じた。例えばグラフ化された自由度指数や自由民主主義指数(日本が極めて高い)だが、どんな指標をどのように分析したかが明らかでなく、判断の根拠として良いか疑わしい。

  • 榊原 香織

    ん〜、関係難しそうですね。民主主義国家なのかなあ? そのうち米中印3G時代が到来するだろう、という予想。 インドの核開発は対中国だったというのがちょっと驚き

  • なかしー

    副題通り「未来の大国」の虚と実を明らかにする。決して、インド礼賛本ではなく両論併記で日本にとって?良い所も悪い所も解説。インドは大陸的な部分と海洋的な部分が併存している珍しい国(※ロシアは北方の沿岸は凍結しているため)お隣さんとの関係(中国とパキスタンなど)とか。インドって自由主義国なの?。非同盟から多同盟へ。今後人口の多さ×人口構成がピラミッド型(若者中心)からGDPを伸ばしていき、存在感が増していく。RIC(中国ーロシアーインド)で同盟を取ったら?など。

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