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ぼけと利他

伊藤亜紗

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784909394750
ISBN 10 : 4909394753
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ぼけは、病ではない。自分と社会を開くトリガーである―ここを出発点に始まった、美学者と「宅老所よりあい」代表の往復書簡。その到着点は…?二人の「タマシイのマジ」が響き合った、圧巻の36通。

目次 : 第1章 どうしたら一緒にいることができるのか?―二〇二〇年秋/ 第2章 人と言葉をケアする居場所としての「しゃべり」―二〇二〇〜二〇二一年冬/ 第3章 共感でも反感でもない、ぼ〜っとする―二〇二一年春/ 第4章 変化は「躊躇いと待ちの溜まり場」で起こる―二〇二一年夏/ 第5章 深まるぼけがもたらす解放と利他―二〇二一年秋/ 第6章 心とシンクロしない体を生きる―二〇二一〜二〇二二年冬/ 第7章 生身の痕跡を手紙に残す―二〇二二年春

【著者紹介】
伊藤亜紗 : 東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター長、リベラルアーツ研究教育院教授。マサチューセッツ工科大学(MIT)客員研究員。専門は美学、現代アート。東京大学大学院人文社会系研究科美学芸術学専門分野博士課程修了(文学博士)

村〓孝生 : 1964年、福岡県飯塚市出身。東北福祉大学を卒業後、特別養護老人ホームに生活指導員として勤務。1996年から「第2宅老所よりあい」所長を務める。現在、「宅老所よりあい」代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • けんとまん1007

    抗いという意味を考える。どちらかというとネガテイブな印象を持つ言葉であるが、読みながら、自分の中で真逆の意味を持つようになった。抗うこと、それに対して身を委ねること。まずは、共に、そこにいること。主と従でもない。どうしても、頭から、うまり理屈から始めてしまうことを疑ってみることかもしれない。これまでも何冊か利他に関する本を読んできたが、共通しているのが、気が付いたらそうだった・・・と言うこと。そこに立脚する間は、やっていける。

  • ネギっ子gen

    【ぼけは、病ではない。自分と社会を開くトリガーである】ここを出発点に始まった、美学者・伊藤亜紗教授と「宅老所よりあい」村瀬孝生代表による往復書簡。村瀬:<頭にある言葉を文字に変換していると、書いた文字に導かれて次の文字が現れます。僕ひとりでは考えもしなかったはずの言葉たちが、伊藤さんの投げかけによって引っ張り出される感じでした。往復書簡は伊藤さんの言葉と文章を全身で受け止めることだったように思います>。伊藤:<「利他」とは、この不思議に満ちた「自分のしたことが相手のためになる」という出来事を指し示す>。⇒

  • とよぽん

    伊藤亜紗さんと村瀬孝生さんとの1年半にわたる往復書簡。伊藤さんが「利他」の研究のために、福岡の「宅老所寄り合い」代表村瀬孝生さんに協力を求め、そのやり取りが本書にまとめられた。日常の物事、思考のスピードから離れた世界が見える。私が最も感銘を受けたのが「31通目、内臓の時間」で、村瀬さんから伊藤さんへの手紙だった。いわく「社会は認知症のある人を包摂しようと言いますが、社会の側がすでに包摂されていることに気付いていないと思えてきます。」伊藤さんの最後の手紙に「受け取ることが利他を発動させるのだ」という至言。

  • pirokichi

    伊藤亜紗さんと「宅老所よりあい」所長村瀬孝生さんの、ぼけを通じて利他を、利他を通じてぼけを考えた往復書簡。二人のやりとりに巻き込まれ、頷いたり笑ったりはっとして涙したり…母を思い出しながら読んだ。「当事者が直面しているのは『正』でも『誤』でも『正常』でも『異常』でもない『わたし』が生き生きと感じていること」。本書では加齢による自然な変化で病気ではないから「認知症」でなく「ぼけ」という言葉を使っている。私は母について「認知症という病気だから仕方がない」と自分を慰めていたので、「ぼけ」にはガツンとやられた。

  • 踊る猫

    これは「他者性」に関する書簡/対話の書ではないか、と思った。私たちはついつい(効率/コスパに毒されたのか)絶対に話が通じない「他者」を対話の相手として設定する。ちょうど「ぼけ」た老人が話が通じない相手と思い込むように。違う、と2人なら言うだろう。話が通じないようで鋭くこちらの懐に入り込む、そんな「わからない」存在でありその不可知な性質こそ「他者性」なのだ。その「他者」を、引いてはそうした存在と共生している舞台であるこの世界をどう捉えるか。書簡/対話は縦横無尽に広がり、こちらを癒やす。実に深い、コクのある本

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