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雨と短銃 ミステリ・フロンティア

伊吹亜門

User Review :2.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488020118
ISBN 10 : 4488020119
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

慶応元年、坂本龍馬の仲介により薩摩藩と長州藩は協約を結ばんとしていた。長きに亘った徳川の世から新たな日本の夜明けを迎えるのだ。しかし、一件の凶事が協約の締結を阻む。上洛していた薩摩藩士が稲荷神社の境内で長州藩士を斬り付けたというのだ。更に下手人は目撃者の眼前で、逃げ場のない鳥居道から忽然と姿を眩ませた。このままでは協約協議の決裂は必定、倒幕の志も水泡と帰す。憂慮した龍馬の依頼を受けて、若き尾張藩士・鹿野師光は捜査に乗り出す。歴史の大きな転換点の裏で起きた、不可能犯罪の真実とは。破格の評価を受けた『刀と傘 明治京洛推理帖』の前日譚にして、著者初となる時代本格推理長編。

【著者紹介】
伊吹亜門 : 1991年愛知県生まれ。同志社大学卒。在学中は同志社ミステリ研究会に所属。2015年「監獄舎の殺人」で第12回ミステリーズ!新人賞を受賞、18年に同作を連作化した『刀と傘 明治京洛推理帖』でデビュー。同書は第19回本格ミステリ大賞を受賞したほか各種ミステリ・ランキングを席巻し破格の評価を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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幕末を舞台としたミステリとしては楽しく読...

投稿日:2021/04/23 (金)

幕末を舞台としたミステリとしては楽しく読めたけど、出てくる有名人たちがことごとく二次創作のキャラのような軽さがあったのは残念。期待していた不可能状況の謎解きも腰砕け。犯人も序盤で見当がついてしまった。 ただ、動機は悪くないと思った。最後の最後、犯人が漏らした一言は印象的。

シン さん | 東京都 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • パトラッシュ

    幕末動乱期の行方を決めた薩長同盟締結前夜に起きた長州藩士傷害事件を、『刀と傘』でも活躍した鹿野師光が坂本龍馬と一緒に推理する設定が心憎い。テロが横行する京都で西郷隆盛や土方歳三も絡み、危険にさらされながら真相解明に奔走する鹿野の姿は刑事ドラマさながらだ。政治的英雄たちの輝きの影には、巻き込まれて葬られる無名の戦士が墓もなく打ち捨てられる。著名な人や史実と創作を交差させ物語を盛り上げていく山田風太郎の明治もので確立された小説手法を自在に駆使した著者は、山田の後継者としての地位を要求できる技量を示してみせた。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    本書は、「刀と傘」で読者の印象に強く、こびり付くであろう壮絶な選択をした鹿野氏が、江藤氏と邂逅するまでの前日譚である。幕末なので薩長同盟・新選組などの歴史の有名人が数多く、登場し、華やかだ。私にとって一番、登場に心が躍ったのは大曾根氏だったりするが(笑)だが、事件の真相は余りにも非情でやり切れない。特に命の危険を冒してでも小此木の無事を確かめたかった菊水氏を思うと・・・。また、この作品での西郷隆盛の、計算かどうかは判別できない無邪気さからの冷酷さを示す言葉には背筋が凍った。そして引導は渡され、あの事件へ。

  • オーウェン

    「刀と傘」の前日譚。1作目も面白かったがこの2作目も事件の真相から主題が透けて見えてくる。薩長同盟が間近に迫る中、長州藩の人間が切られる事件が発生。この事態に仲介役の坂本龍馬は尾張藩の鹿野に下手人の捜索を依頼する。時代劇で間違いないがミステリでもある。切り付けた人間は誰なのか。また事件の連鎖は続いていく。その中で薩長それぞれの思惑や、暗躍する新選組も隙を狙ってくる。史実にフィクションを混ぜ合わせており、犯人の動機も至極納得できる。ただ犯人当てという意味では、この人しかいないという分かりやすさはちょっと残念

  • mii22.

    デビュー作『刀と傘』の前日譚。不可能と思える犯罪とその動機の謎を追うミステリだが前作同様幕末という激動の時代と実在人物や史実をうまく取り入れた構成に惹かれあっという間に読了した。連作短編集だった前作に軍配は上がるが、次の作品にも期待したい。

  • stobe1904

    【幕末の時代ミステリ】前作『刀と雨』の前日譚で幕末の京都が舞台。難航している薩長同盟を揺るがしかねない長州藩士殺傷事件の捜査を坂本龍馬から依頼された鹿野師光。現場から消失した犯人、首のない死体など不可能犯罪を思わせるが設定だが、トリック自体にはさほどインパクトはない。むしろ騒然としたこの動乱の時代背景がこのミステリの骨格をなしていると感じた。前作同様に素晴らしい切れ味を見せてくれたこの作家から目が離せない。★★★★☆

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