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本当の戦争の話をしよう 世界の「対立」を仕切る

伊勢崎賢治

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784255008165
ISBN 10 : 4255008167
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

プレハブ校舎にて、「紛争屋」が高校生に本気で語った、日本人と戦争のこれから。
「もしもビンラディンが、新宿歌舞伎町で殺されたとしたら?」 「9条で、日本人が変わる?」 「アメリカ大好き、と言いながら、戦争を止めることは可能か?」
平和を訴えても、「悪」を排除しても、戦争はなくならない。
「全ての問題には必ず何らかの政治的決着――戦争や武力闘争も含めて――があるとして、それをできるだけ早期に、そして、なるべく人が血を流さないものに軟着陸させる」
僕は、人をたくさん殺した人や、殺された側の人々の恨みが充満する現場に、まったく好き好んでじゃないけれど身を置き、人生の成り行きで仕事をしてきました。 正直言って、楽しい想い出はありません。だって、今、目の前の人間が大量殺人の責任者で、自身も実際に手をかけているのがわかっているのに、笑顔で話し合わなければならないんですから。こういう話は、日本の日常生活とかけ離れていて、別世界で起こっていることのように聞こえるかもしれない。でも、所詮、人間がすること。同じ人間がすることなのです。なるべく、日本人が直面している問題、過去から現在に引きずっている構造的なものに関連させて、僕が現場で経験し、考えたことを君たちにぶつけてみたいと思います。 扱う国と時代を行ったり来たりすることになると思うけど、ついてきてくださいね。(「講義の前に」より)

著者について
伊勢崎賢治 (いせざき・けんじ)
東京外国語大学大学院総合国際学研究科教授。1957年東京都生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。インド留学中、スラム住民の居住権獲得運動を組織。その後、国際NGOに在籍し、アフリカで開発援助に携わる。国連PKO幹部として東ティモール暫定政府の知事、シエラレオネで武装解除、アフガニスタンでは日本政府特別代表として同じく武装解除を指揮する。 著書に『インド・スラム・レポート』(明石書店)、『東チモール県知事日記』(藤原書店)、『武装解除』(講談社現代新書)、『アフガン戦争を憲法9条と非武装自衛隊で終らせる』(かもがわ出版)、『国際貢献のウソ』(ちくまプリマ―新書)、『紛争屋の外交論』(NHK出版新書)、『日本人は人を殺しに行くのか』(朝日新書)などがある。アフガニスタンでトランペットを始め、定期的にジャズライブを開催している。

【著者紹介】
伊勢崎賢治 : 東京外国語大学大学院総合国際学研究科教授。1957年東京都生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。インド留学中、スラム住民の居住権獲得運動を組織。その後、国際NGOに在籍し、アフリカで開発援助に携わる。国連PKO幹部として東ティモール暫定政府の知事、シエラレオネで武装解除、アフガニスタンでは日本政府特別代表として同じく武装解除を指揮する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • James Hayashi

    高校生向けの講義。アフガニスタン、東ティモール、捕鯨、集団的自衛権、セキュリタイゼーション、ルワンダ、インド、パキスタンや原発の問題etc. 東ティモールだが、独立が正解だったのか?産業は石油や天然ガス。これは外資を活用し開発できるだろう。しかし雇用は限られたもの、またその産出ピークは既にすぎた。果たして独立が最良の選択だったのだろうか?著者の国連などの職員としての立場も明記されているが、日本の官僚とは違い,ある意味成り行きに任すやり方は、致し方ない態度であるが人間味があると思う。続く→

  • おさむ

    反戦=平和ではない『平和と紛争学』をわかり易く説く良書。東ティモール、シェラレオネ、アフガニスタンなどでの経験に裏打ちされた説明に納得します。プロパガンダ、自衛権、人権……。多くの要素が複雑に絡み合う現代の戦争の建前と現実がよくわかります。全ての戦争は平和を求めてはじまるという事を肝に銘じたい。

  • 1.3manen

    集団的自衛権:国連的措置と解する。集団はお互い利害関係のあるお仲間の「集団」ではないため (131頁)。自衛的先制攻撃:本当に敵の攻撃が差し迫っていて、もう時間の猶予がないときの攻撃 (155頁)。セキュリタイゼーション:個人が日常生活のなかで、自身と家族の安全を希求する本能的 な欲求と戦争という国家の政治判断が直結しているツール(163頁)。

  • はる坊

    福島の高校生との対話形式で書かれた、戦争について考えさせられる本。これを読むと解決策なんかないんじゃないかと思うが、普段あまり知られることのない停戦協定はどうやって結ばれるのかとか、どのように武装解除させていくのかなどが、著者の経験を元に書かれているので、非常に説得力があり、考えさせられる。

  • ほよじー

    ★★★★震災後の福島で武装解除のプロが高校2年生18名に行った集中講義。今の日本の平和は何のおかげか?憲法9条、そして日米安全保障条約で米軍の傘の下にいる日本。米軍は抑止力。そして自衛隊の存在。セキュリタイゼーションとは、このままでは我々の未来が大変なことになると仕掛け人が脅威を煽り、聴衆を扇動する一連のプロセス。

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