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オオルリ流星群 角川文庫

伊与原新

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041148815
ISBN 10 : 4041148812
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

太陽から六十億キロ――。流星のふるさとを観測するために、高校以来再び集まった5人の迷える大人たち。科学と人生のロマンが交差する、感動の物語。

【著者紹介】
伊与原新 : 1972年、大阪府生まれ。神戸大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻。博士課程修了後、大学勤務を経て2010年『お台場アイランドベイビー』で第30回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、デビュー。19年『月まで三キロ』で第38回新田次郎文学賞を受賞。20年刊行の『八月の銀の雪』が第164回直木三十五賞候補、第34回山本周五郎賞候補となり、21年、第18回本屋大賞で6位に選ばれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヴェネツィア

    プロローグ以外は久志と千佳が交互に語りを担当する。彼らは、仲間たちととも20数年前、高校最後の文化祭で大きなオオルリのタペストリーを作った。そんな彼らが45歳になった今、再び集まる。語りは現在を中心に進行するが、そこに20数年前の過去が時として影を落とす。そして、物語は終局に向かって徐々に加速してゆく。エンディングはなかなかに感動的だ。ちょっと重松清に似ていなくもない。あえて言えば、重松から浪花節っぽさを剥ぎ取り、代わりに天文学でソフィスティケイトさせたといった感じか。そして全編を貫流するオオルリの⇒

  • mae.dat

    高校3年生時、学祭でのオオルリのタペストリー作りの想ひ出と、齢45を迎えて当時の皆んなと励む事になった個人用天文台作りを通じた物語でね。漫然とした毎日を過ごす大人へのエールなのかな。皆んな自他共に認めざるを得ないおじさん、おばさんだからさ、派手さは無い。ただ45歳定年説を唱える修は一味違いますが。幸福感とは脳内物質に依る電気信号に過ぎないとする久志の考えは、良い感じに枯れてるねー。そんな皆んなの今後は殆ど描かれていませんが、この経験と共に、それぞれ閉塞感等々を脱して行くんだろうなぁ。青春。

  • のり

    高校時代に文化祭で力を合わせたメンバーが、人生半ばに差し掛かり、一人の帰郷を境に再集結する。目的は天文台を建てるという壮大な挑戦。学生時とは違う積み重ねた事情もある。誤解したままの一件もある。しかし、動き出した事により、少しずつではあるが、何かが変わりつつある。第2の青春期。同級生と会う機会が減りつつあるので羨ましいかぎりだ。

  • まさきち

    高校時代に文化祭の為にオオルリの巨大タペストリー造りに共に挑んだ同級生6人。そんな彼等も45歳となり、1人は不慮の事故で故人となり、1人は引き篭もりとなる。残りの4人が秦野に偶然集まり、その中の1人が目論む個人天文台建設に向けて心を一にしていく。これを天文の専門知識を散りばめ、過去の思い出に根ざした青春群像劇として描くのはなく、現在彼等が抱える悩みや葛藤、更には過去の謎なども絡んで描かれており、非常に楽しめた一冊。最後にこれらが絶妙な形で溶け合い、夜の天文台で叫ぶシーンには涙せずにはいられませんでした。

  • tamami

    理系人間の心の琴線に触れる物語を次々と披露してくれる伊与原さんの文庫本最新作。高校時代、文化祭で空き缶を使った巨大なタペストリーを造り上げた仲間が、四半世紀の時を隔てて故郷に会する。その多くが挫折や迷いを持つ中、仲間の一人が人生の折り返しにと描いた夢に合力することで、それぞれのいまに向き合い、新たな自分を精一杯生きていこうとする。彗星が届ける流れ星の探索という夢に共感し、我が事として人生の一瞬をそれに賭けようとする彼らの情熱が熱い。人生の二折り目に差し掛かった自分にとっても、今描く夢を考える機縁となった。

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