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肥後の石工

今西祐行

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784001140781
ISBN 10 : 4001140780
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2001
Japan

Content Description

九州地方には、江戸末期に石だけでつくられた美しいアーチ型のめがね橋が数多くある。そこには、命を賭けて弟子達を育てた名職人・岩永三五郎の物語が隠されていた。小学5・6年以上。

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    少年文庫とはいうものの、どちらかというと大人向きという気もしました。江戸時代からここに書かれているような石の橋がつくられていたということなのですね。海外には古代ローマの時代からあったようですが、一つの石(要石)がこのような橋では重要だということがよくわかります。この話では、薩摩に連れてこられた石工が、殺されずに肥後へ帰される状況を物語仕立てにしています。やはり技術を持っている人は昔でも大切にされたということなのでしょう。

  • はる

    思いのほか読み応えがあった。江戸時代末期、石だけで作られた5つの美しいめがね橋。だが、これを作った石工たちは秘密を守るために国境で切り捨てられてしまう。ただ一人生き残った三五郎は…。厳格な身分制度のある時代。些細なことで武家に命を奪われる市井の人たち。それでも必死に生きていく人たちの、様々なドラマ。僅かな資料からこれだけの物語を作り出す作者の技量が凄い。骨太の児童書。

  • tomoko

    江戸時代に実在した肥後の石工、岩永三五郎を主人公とした物語。石だけで造られたアーチ型の眼鏡橋‥その技術は素晴らしい。さらに、城に敵が攻めてきた時のために、石を1つ抜くと崩れる橋なんて凄すぎる。物語では、藩の秘密を知った石工たちを「永送り」といって抹殺したとあるが、これは本当にあったかどうかは定かではないようだ。子供の売り買いの場面は「山椒太夫」を思い出した。三五郎の技術は弟子たちに伝承され、東京の二重橋や日本橋などに生かされたとのこと。この先の未来にも繋いでいってほしい。

  • 花林糖

    (図書館本)実在した肥後の石工職人、岩永三五郎を主人公にした時代小説。純粋に石橋を作る物語だと思っていたら全く違った。三五郎の哀しく辛い物語だけれど、面白くて一気読み。乞食姉弟のその後が知りたかった。

  • ふう

    斎藤美奈子さんの『ラスト1行でわかる名作300選』より。今の子どもたちに読ませたいか、と問われれば、ちょっと悩んでしまう。秘密保持のため一人残らず皆殺し、とか、本筋でなくても遠慮したくなるのはこちらが歳だからか。橋は魅力的なインフラ。石工の工夫を見に行ってみたい。

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