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塞王の楯 下 集英社文庫

今村翔吾

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087446579
ISBN 10 : 4087446573
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2024
Japan

Content Description

【第166回直木賞受賞作】
解説/加藤シゲアキ

どんな攻めをも、はね返す石垣。
どんな守りをも、打ち破る鉄砲。
「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極の戦国小説!

太閤秀吉が病没した。押し寄せる大乱の気配。源斎は、最後の仕事だと言い残し、激し
い攻城戦が予想される伏見城へと発った。代わって、穴太衆・飛田屋の頭となった匡介は、京極高次から琵琶湖畔にある大津城の石垣の改修を任される。立ちはだかるは、彦九郎率いる国友衆と最新の鉄砲。関ヶ原前夜の大津城を舞台に、宿命の対決が幕を開ける! 最強の楯と至高の矛、二つの魂が行き着く先は――。

【プロフィール】
今村翔吾(いまむら・しょうご)
1984年京都府生まれ。2017年『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』でデビューし、18年同作で第7回歴史時代作家クラブ賞・文庫書き下ろし新人賞を受賞。同年「童神」で第10回角川春樹小説賞を受賞(刊行時『童の神』と改題)。20年『八本目の槍』で第41回吉川英治文学新人賞、『じんかん』で第11回山田風太郎賞、21年「羽州ぼろ鳶組」シリーズで第6回吉川英治文庫賞、22年『塞王の楯』で第166回直木三十五賞を受賞。その他の著書に「くらまし屋稼業」シリーズ、「イクサガミ」シリーズ、『幸村を討て』、『茜唄』、『戦国武将を推理する』、『海を破る者』など。

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Book Meter Reviews

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  • ヴェネツィア

    今村翔吾の文体と語りの方法に慣れたのか、上巻よりは小説世界に投入できたように思う。この小説の眼目は、匡介を頂点とした石積みの穴太衆と、彦九郎を頭とあおぐ鉄砲鍛冶の国友衆に主軸を置き、大名をはじめとした武士たちの戦国乱世ではなく、あくまでも技術者の側からそれを描いて見せたことにあるだろう。そのことによって、間接的に京極高次や立花宗成らをも描き出したのである。そして、その限りではそれは成功を収めているだろう。一方、彼らに共通の目的であった戦乱を終わらせる云々は、余計だったのではないか。

  • yamatoshiuruhashi

    矛と楯、どちらが強いのか。国友の鉄砲、大筒と穴太の石垣の戦いが遂に始まる。かたやより新着想、より強力な銃から砲へと攻め続け、かたや人馬の動きを妨げる発想と倦むことのない粘り強さで崩されても崩されても矢弾飛び交う中で修復する石垣で守ろうとする。破壊と構築のイタチごっこが緊迫感を持って描かれる。双方の頭である国友彦九郎、飛田匡介の対照的な(或いは類型的かもしれない)人物像と城の主将・京極高次と前線の立花宗茂の二人の描写、其々に好ましく戦さえなければと思ってしまった。時代劇と人物を堪能。

  • みこ

    後編は丸々関が原前哨戦の大津城攻防戦を凄まじい熱量で描く。全編で京極高次は大泉洋をイメージしていたが、会場を促す三成の使者とのコントのようなやり取りからの一転して武士の矜持を見せ啖呵を切るシーンはまさに彼の芝居で見てみたくなった。ただ、今村氏は矛と盾を平等に描きたかったのかもしれないが、個人的には彦九郎視点のシーンは削って立花宗成とのやり取りだけで良かったように感じた。なんとなく話のテンポが中断されたように感じてしまった。

  • Y2K☮

    戦争と平和。安寧を守るための軍事。矛と楯。大切な人を守るための兵器。二元論で解決できるほどこの世は簡単じゃない。戦いは常に起こり得る。ゆえに「なくそう」という意志を絶えず持ち続ける必要がある。崩された石垣を何度でも積み直すように。同じ過ちを繰り返したとしても、ほんの一歩でいいから前に進む。その積み重ねが何かを変える。歴史を学ぶ意義はたぶんそういうこと。そして本書は決して難解な内容ではない。胸が躍り、涙腺も緩む。他の手法ではない小説だからこその可能性を突きつけられた傑作。加藤シゲアキの解説も素晴らしかった。

  • タルシル📖ヨムノスキー

    例えば物語や映画の書評で「息をつかせぬ展開」という表現があります。でも実際に触れてみるとそうでもないことはよくある話。でもこの物語はとにかく一気呵成、疾風怒濤という言葉がカチリとハマる物語です。穴太衆の匡介、国友宗の彦九郎、どちらが正義とか悪とかそういう単純な二元論では語られない2人の生き様に心が震えます。世の中というか人生すべてそうかもしれないけれど、諦めないことと、自分が信じた道をひたすら突き進むことの大切さを再確認。「歴史時代小説なんて年寄りが読む古臭い娯楽」なんて思っている若者にぜひ読んでほしい。

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