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令和ファシズム論 極端へと逃走するこの国で

井手英策

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480864864
ISBN 10 : 4480864865
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

極端な主張で人々を引き寄せる〈身近な指導者〉たち。〈ぼんやりとした不安〉に襲われる私たち。最後の防波堤として〈ラディカルな中庸〉を提唱した希望の書!

【著者紹介】
井手英策 : 1972年、福岡県生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。日本銀行金融研究所、東北学院大学、横浜国立大学を経て、慶應義塾大学経済学部教授。かながわ福祉大学校校長。専門は財政社会学。総務省、全国知事会、全国市長会、日本医師会、連合総研等の各種委員のほか、小田原市生活保護行政のあり方検討会座長、朝日新聞論壇委員、毎日新聞時論フォーラム委員なども歴任。2015年大佛次郎論壇賞、2016年慶応義塾賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • うえぽん

    財政社会学者が、日独の20世紀初頭の財政史の共通構造と現在との比較により、財政の本来の姿を取り戻す地道な努力の必要性を説いた本。日独ファシズム前史の共通要素として示した8つの評価軸は、政治経済社会の非健全性を示す分析ツールとして使えるだろう。財源論を中心とした財政民主主義の重要性も説く。国も地方も、財源論をセットにせず、歳出(又は歳入の削減)のみを議論する局面が多いことは、財政民主主義がうまく機能していない証左。さらに将来世代等の利害もビルトインした意思決定への努力はなお一層困難な課題と言えるだろう。

  • けんとまん1007

    まさに、今、読むべき本。自分にとって、平易な内容ではないが、それでも井手さんの思考が伝わってくる。社会を構成するものは何で、福祉(自分は経済も含め全体としてこの言葉に行きつくと思っている。人が生きるためには福祉。)を維持するにはどうすべきか。それが、財政の視点も含めて述べられているので、伝わるものが違う。政治も経済も人も、今しか考えない風潮が強くなる一方。いつまで、薄っぺらな意味での成長の2文字に拘るのか。財政的裏付けのない空疎な言葉がもてはやされるからこそ大切な視点がある。

  • buuupuuu

    財政は連帯と共助のしくみだという。どのようなニーズがあるのか。皆がどう負担しあってそれらに対応していくべきなのか。適切な連帯感の下で民主的に決定していかなければならない。そしてこのような連帯と共助のしくみが、各人の自由を保障するのである。著者は、「ファシズム前夜」の日本やドイツで、財政に対する民主的なコントロールが失われていった過程を詳述している。そして現代の日本もまた危機的な状況にあるという。現状への諦念から人々は極端な立場へと惹きつけられるのだが、著者は、中庸こそが財政の本質であると訴えている。

  • Francis

    「幸福の増税論」などの著書で民主主義的な手法で財源を確保したうえでベーシックサービスを拡充することを提唱している財政社会学者井手英策さんの最新著。単行本として書かれただけあって内容は一般向けでなく研究者向けである。井手さんのこれまでの研究成果を総動員して書かれた感がある。第一次世界大戦後のドイツ・ワイマール共和国、そして金融恐慌後の日本での高橋是清による「高橋財政」の歩みを財政史の立場から振り返り、現代との共通点相違点を探る。2024年衆院選、2025年参院選で日本政治の混迷はますます深まった。(続く)

  • おやぶたんぐ

    この本も、語り口は平易でありながら内容は手強い。安易な“いつか来た道”“軍靴の響き”論には与しないことを明言しつつ、現状が“鋭くない危機下”であるが故に、事態は深刻であることを指摘する。中野剛志(「富国と強兵」ttps://bookmeter.com/reviews/69375610)らが説くMMT(巨額の支出で財政は破綻しないとする現代の貨幣理論)が、果たして著者が懸念するような財政民主主義の形骸化をもたらすのか、正直さっぱり分からない。が、落とし所を見いだすための対話が必要なことだけは(以下コメ欄)

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