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百合中毒 集英社文庫

井上荒野

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087446357
ISBN 10 : 4087446352
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2024
Japan

Content Description

二十五年前に家族を捨てて出ていった父親が突然戻ってきた。妻と娘夫婦が経営する八ヶ岳の麓の園芸店へ。
二十歳下のイタリア人女性と恋仲になり一緒に暮らしていたが、彼女が一人で帰国してしまったというのだ。
しかし娘たちはとっくに大人になり、妻にはすでに恋人がいた。

次女の遥は叫ぶ。「許さないから。絶対に。出てってよ。早く出てって!」

長女の真希は苛立つ。「大恋愛して出ていったのなら、二度と戻ってこないのが筋ではないのか」

妻の恋人・蓬田は夜ごと彼女からの電話を待つ。「俺はまるで女子高生みたいだな」

そして妻の歌子は思い出す。夫との出会いの場所に咲き乱れていた花のことを。

家族とは。夫婦とは。七人の男女の目線から愛を問い直す意欲作。


【著者略歴】
井上荒野(いのうえ・あれの)
1961年東京生まれ。成蹊大学文学部卒。
89年「わたしのヌレエフ」で第1回フェミナ賞を受賞。
2004年『潤一』で第11回島清恋愛文学賞を受賞。
08年『切羽へ』で第139回直木賞を受賞。
11年『そこへ行くな』で第6回中央公論文芸賞を受賞。
16年『赤へ』で第29回柴田錬三郎賞を受賞。
18年『その話は今日はやめておきましょう』で第35回織田作之助賞を受賞。

【著者紹介】
井上荒野 : 1961年東京生まれ。成蹊大学文学部卒業。89年「わたしのヌレエフ」で第1回フェミナ賞を受賞。2004年『潤一』で第11回島清恋愛文学賞、08年『切羽へ』で第139回直木賞、11年『そこへ行くな』で第6回中央公論文芸賞、16年『赤へ』で第29回柴田錬三郎賞、18年『その話は今日はやめておきましょう』で第35回織田作之助賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • えみ

    毒性を持つ“その人”が徐々に身の内に取り込まれていって、機能障害を起し正常な判断ができなくなっていた。集団中毒…そう理解するのが賢明だろう。毒に中って崩れる関係、そして依存、依存、依存。恐ろしく納得できないパーソナルスペースを持つ、7人の男女の物事の捉え方に禁断症状の気配を見る。イタリア人女性と恋仲になり家族を捨てた男が25年後、突如家族の元へ帰ってきた。新たな家族のカタチを形成していた元家族の中に異物が投じられ、徐々に波紋が広がっていく。夫であり、父であり、厚顔無恥な男の気配に中る。皆それぞれ混濁中。

  • くろにゃんこ

    家族を捨て他の女に走った男が25年経って戻ってくる。戻ってくるのもすごいけど、受け入れるのが本当にすごい。理屈じゃないんだろうな、中毒だから(-_-;)

  • ナオ

    一気に読んだ。25年前に家族を捨てた男が突然帰って来る所から始まる物語。園芸店を営む男の妻には恋人がいて、二人いる娘の長女は夫に不信感を持ち、次女は不倫中。 男以外の視点から物語は語られて行きます。私は妻の恋人の蓬田が不憫で、一番感情移入してました。問い詰める事もしないでさー、恋人と同じ職場で雇い主かもしれないけど、もっと強く出ても。と思いつつ夫婦の不思議さにため息。あと酒井順子さんの解説に噴く。事実は軽く小説を超えるのねーと。何か荒野中毒になりそう。もっと読みたいかも。

  • yonemy

    八ヶ岳、諏訪湖と記憶の風景を手繰りながらの読書。もんやりした心理状態の人ばかりが登場し、家族というのはそういうものだと頷く。仕事や恋愛などは白黒はっきり割り切れる人でも、家族問題となるといきなりグレーな感じになるのは、「百合中毒」のポスターが汚れてもなんとなく張られ続ける状態を表わしているのかな。ラストはもんやりが晴れる予兆を感じたので、やはり家族問題はグレーのままでよいとは作者も考えていないようです?今の私には難し〜い御本でした

  • manami

    何年か前に、読売新聞に書き下ろしされた掌編小説。ご本人が来られて、芦屋でこの物語の創作秘話をされた「読書サロン」を思い出しました。あの時に読んでおけばよかった〜と残念。もっともっと登場人物の心のうちをのぞけたかもしれないなぁ。井上荒野さんのままならない愛の世界が好きです。

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