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任天堂 驚き を生む方程式

井上理

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784532314637
ISBN 10 : 4532314631
Format
Books
Release Date
May/2009
Japan

Product Description

任天堂はなぜ強い? WiiとDSのヒットで最高益を更新し、快走を続ける任天堂。独創的な商品開発の舞台裏、“驚き”を生み出す経営、創業から受け継がれる哲学――。同社だけが持つ門外不出の強さの秘密に迫る1冊。

突き抜けた強さの秘密に迫る!
国内外からの取材に対して、徹底した情報統制を敷いてきた任天堂の経営トップらに直接取材。試作品をとことん作る、99パーセント完成に近づいても没にする通称「ちゃぶ台返し」など、ユニークな仕組みや哲学、これまで公にされてこなかった同社の経営の中身に迫ります。

目次
プロローグ―「100年に1度」に揺らがす

第1章 ゲーム旋風と危機感
 DS、1人1台への挑戦
 社長が作った《脳トレ》
 ゲーム人口拡大戦略とWii
 ソニーとの10年戦争
 「ゲーム離れ」の危機感

第2章 DSとWii誕生秘話
 レストランで生まれたDS
 Wiiの「お母さん原理主義」
 怖がられないリモコン
 毎日、何かが新しい

第3章 岩田と宮本、禁欲の経営
 勝って驕らず
 心はゲーマー、岩田聡
 文法破る、世界の宮本茂
 「肩越しの視線」という武器
 「ちゃぶ台返し」の精神
 部門の壁を壊す「宮本イズム」
 外様社長が励む個人面談
 伝統にサイエンスを

第4章 笑顔創造企業の哲学
 娯楽原理主義
 「任天堂らしさ」を守る
 「驚き」や「喜び」を食べて育つ
 似て非なるアップルと任天堂
 「役に立たないモノ」で培われた強み
 黒焦げのゲームボーイ

第5章 ゲーム&ウォッチに宿る原点
 甦る「枯れた技術の水平思考」
 遊びの天才、横井軍兵
 ローテクで勝ったゲームボーイ
 最先端に背を向ける

第6章 「ソフト体質」で生き残る
 カリスマ山内の「直感の経営」
 次世代に賭けた最後の大勝負
 ソフトが主、ハードは従
 娯楽に徹せよ、独創的であれ

第7章 花札屋から世界企業へ
 京都のぼんぼんとトランプ
 勝てば天国、負ければ地獄
 失意泰然、得意冷然
 カルタ職人のベンチャー精神

第8章 新たな驚きの種
 「ポスト脳トレ」の新機軸
 クリエイター人口拡大戦略
 お茶の間の復権
 「草野球市場」からの刺客

 エピローグ―続く“飽きとの戦い”

付記
年譜

Content Description

任天堂だけが持つ独自の哲学とは。その源流とは―。娯楽に徹せよ。独創的であれ。なぜ世界中が夢中になるのか?快進撃の秘密を解き明かす。

目次 : プロローグ 「100年に1度」に揺らがず/ 第1章 ゲーム旋風と危機感/ 第2章 DSとWii誕生秘話/ 第3章 岩田と宮本、禁欲の経営/ 第4章 笑顔創造企業の哲学/ 第5章 ゲーム&ウオッチに宿る原点/ 第6章 「ソフト体質」で生き残る/ 第7章 花札屋から世界企業へ/ 第8章 新たな驚きの種/ エピローグ 続く“飽きとの戦い”

【著者紹介】
井上理 : 1974年静岡県生まれ。1999年慶應義塾大学総合政策学部卒業、日経BP社に入社。『日経コンピュータ』編集部の記者として、IT業界の動向や、ネット革命などを取材。2004年、『日経ビジネス』編集部に配属。自動車業界、IT業界、流通サービス業界などを担当。約3年間にわたり任天堂関連の取材活動を続けた後、2009年、「日経ビジネスオンライン」の専属記者となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Kawai Hideki

    任天堂の「娯楽原理主義」に迫る良書。花札屋時代から連綿と続く「娯楽に徹せよ」の教えが特に興味深かった。面白くないとすぐ見捨てられる娯楽産業だからこそ、他社がやってない独創的なことに取り組むし、UIのスピードや操作性も磨きこまれる。その結果、人に驚きと喜びを与え、洗練されたソフトウェアやコンテンツが生み出されるという。横井軍平氏、宮本茂氏、岩田聡氏らの才能を発掘した山内溥氏の経営哲学とその凄みもよく迫っている。本書の発行は2009年だが、2017年のニンテンドースイッチ発売後の動きも読みたいものだ。

  • mura_ユル活動

    京都にある任天堂。数々のヒットを生み出すカリスマや社風などこれからの会社の生き残るヒントがちりばめられている。本当にソフト路線。ハードでない。ソフトが主でハードは従。中興の祖で英断の山内相談役やゲームウォッチやウルトラマシンの開発者横内さん、当時の山内社長から引き抜かれた現岩田社長、ピクミンやスマブラ(スーパーマリオブラザース)ヒットの宮本さんのそれぞれの役割と自由な発想力。昔のゲーム名やエピソードが出てきて面白い。Wiiが「お母さん至上主義」の発想から来ているのは知らなかった。

  • Y2K☮

    最先端の技術を追うことだけがビジネスの正解ではない。たとえば「枯れた技術の水平思考」。古いものでも組み合わせや使い方次第でいつでも新しさを纏える。スティーブ・ジョブズがiPhoneにゴリラガラスを採用したことや、武藤敬司がドラゴン・スクリューを足4の字固めと併せてファンを熱狂させた事実がその有効性を証明している。あるいは「ソフト体質」。高機能&高品質をより安くのハード体質ではなく、あくまでもコンテンツの面白さと驚きで勝負するという熱意。生活必需品ではない娯楽商品を扱うからこその矜持は書店業にも応用できる。

  • ミライ

    現在「Nintendo Switch」で業界を席巻する「任天堂はなぜ強いのか?」に関して、経営の中身に迫った本。過去の経営トップに直接取材しているので、内容はすごく濃い。任天堂といえば、常に順風満帆のようなイメージがあるが、実は栄光と挫折の繰り返しで成長してきた会社なんだろうなと納得させられる内容。今作は「花札時代〜Willまで」の話なので、WiiU以降のネタは入っていない(続編が発売されたらぜひ読みたい)。

  • Y2K☮

    2009年の本を古く感じてしまう衝撃。岩田社長も亡くなっている。ただ社名の意味や横井軍平氏の「枯れた技術の水平思考」、そして容量や音や映像美ではなく単純な面白さこそゲームの基本という考え方が励みになった。マーケティングの着眼点も参考になる。確かに「ゲームばかりしてないで勉強しなさい!」という一家の母を味方にできたらこれは強い。では「小説ばかり読んでないで…」という声を味方にできる小説って何だろう。実用小説? 違うな。揺るがぬ軸はシンプルな娯楽ということ。楽しく読めて結果的に有意義な何かを得られる形を探る。

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