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恋愛小説の誕生 ロマンス・消費・いき

井上泰至

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784305704726
ISBN 10 : 4305704722
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2009
Japan

Content Description

日本文学史上初めて登場した女性向け大衆娯楽小説・人情本を、その中心にいた為永春水の作品をひもとき、再評価する。今までの文学研究の枠を超え、言語学・心理学などの成果も援用し分析し尽くす刺激的な1冊。

【著者紹介】
井上泰至 : 昭和36年(1961)京都市生まれ。上智大学大学院文学研究科国文学専攻単位取得満期退学。日本近世文学専攻。現在、防衛大学校人間文化学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • うえ

    「平安朝文学の雅なる自然表象の成立要因として、オギュスタン・ベルクは、中国の自然表象モデル(詩文)と、新都への貴族階級の移住による、自然との分離と自然への郷愁の内面化を挙げた。…これを受けて井口時男は、外国文学と都市の消費生活が、雅なるものを生んだのだと言い換えた。…江戸時代になっても…人情本の恋の舞台が多く、向島のような郊外に設定される意味も『伊勢物語』の文学言語の引用であると同時に、都雅なるものは…自然にではなく、表象という二次環境の中に住まうことの心地よさを人に教えるという意味でも機能していた」

  • ハルト

    江戸の人情本を通して、小説の中の恋愛というものを解き明かした本。女性向け恋愛小説であった人情本の世界においては、現代とは違い、主役が色男であり、その男性を巡って、複数の女性たちの恋の鞘当てが描かれている点が興味深かった。そして結末が、誰かひとりを選んで終了でないところも。リスクのともなう恋愛を、小説の中だからこそ安心して消費できるというのには、頷かされた。江戸と現代との、ハッピーエンドの違いこそが、江戸時代の「いき」なのだと思う。

  • 海野藻屑

    恋も愛も人間の営み。小説がその飢えのようなものを癒していたところもあると。

  • サラ

    大学の講義でちょうど近世文学史論を取っていて、学問領域としての近世文学の大系が頭の中に入っていたために、かなり効率よく吸収できた。 恋愛小説云々というか、恋愛小説の類型としての人情本を掘り下げている。予想していた以上に専門性の高い一冊だった。

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