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Mmt 現代貨幣理論とは何か 講談社選書メチエ

井上智洋

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065182048
ISBN 10 : 4065182042
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

二一世紀の経済論壇、政治潮流に激震を走らせた、現代貨幣理論(Modern Monetary Theory=MMT)。「財政破綻の危機」は幻想か?政府はどこまで借金ができるのか?経済のマクロな仕組みの初歩から貨幣というものの本質論まで、標準的な経済学の理論もふまえてMMTを中立的に分析。「すべての人々のための貨幣制度」を展望する!

目次 : 第1章 なぜいまMMTが注目されるのか?/ 第2章 貨幣の正体―お金はどのようにして作られるか?/ 第3章 政府の借金はなぜ問題にならないか?/ 第4章 中央銀行は景気をコントロールできるのか?/ 第5章 政府は雇用を保障すべきか?―雇用保障プログラム/ 第6章 MMTの余白に―永遠の借金は可能だろうか?

【著者紹介】
井上智洋 : 駒澤大学経済学部准教授、早稲田大学非常勤講師、慶應義塾大学SFC研究所上席研究員。早稲田大学大学院経済学研究科にて博士号取得。専攻はマクロ経済学。また、人工知能が経済に与える影響について論じる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • Sam

    何回か挫折したままになっていたが、頑張って完読。ようやく輪郭が掴めた気がする。当初クルーグマンを始め著名な経済学者からキワモノ扱いされ風前の灯かと思いきやいまでも論争は続いているようだ。最も論議を呼んだ「財政的な予算制約はない(いくら財政赤字になっても構わない)」という主張については筆者も完全には合意しないとしつつも一定の政策含意を認めている。元日銀理事・早川英男氏の「MMTの最大の弱点は会計論に終始していて価格(金利)とか均衡といった経済学の基本的な道具立てを欠く点にある」という評価はその通りと思った。

  • belalugosi6997改めベラ・ルゴシ

    MMTは「JPGなく拡張的財政政策はあり得ない」を前提としている。その反面、主流派経済学では有からの有を信用創造する。特筆すべきは国債発行は富裕層への不労所得を安定的にリスクなしで得ることができるから反対する。目から鱗は「MMTは新自由主義か?JPGにより政府の介入なく、自動安定装置が働くから。」疑問は「JPGは単純労働、誰でもできて簡単な労働。それはAIや機械化にとって変わる労働。」主流派では金利より経済成長率が低ければ財政破綻はあり得ない、いずれ黒字化できる。MMTを学んだはずが主流派経済学を学んだ。

  • tharaud

    説明はわかりやすかった。「政府はいくら借金しても問題ない」という主張に、一定の理論的正当性があることは理解した。その前提となる世界観の薄さはどうも受け入れられない。環境や人口減少といった有限性の軽視、国家の存在や権力の強化への無批判性、労働を含む人間生活についての浅薄な視点など。

  • みのくま

    MMTは、赤字国債まみれで暗い未来を予見する事しかできない現代日本に生きるぼく達の救世たり得るのか。それともただの願望なのか。本書を通読すると、個人的にはMMTに説得力を感じる所があった。特に国家は永続的に存続する事がデザインされており、「債務」を全額返す必要がないという発想には胸を打たれた。この事は貨幣論に留まらず、資本主義や国民国家の謎にまでリーチできるパースペクティブを有する重要事だろう。そしてその基底部には一神教的な終末論と深く結びついている。ぼく達は終末を先送りにする事で永遠を享受しているのか。

  • Myrmidon

    話題のMMTに関する入門書。筆者がMMTに全面的に賛成ではなく、バランスよい解説に見えるが、それを評価する能力は自分にはない。本書によるとMMTの主な特徴は「財政的な予算制約の否定」「金融政策の有効性の否定」「雇用保証プログラム(JGP)の提言」あたり。筆者の言うとおり、JGPよりはBIの方が有効に思える。あと面白いのは、筆者によれば、現在の日本は、主流派経済学の理論から見ても国債をどんどん発行しなければならないとのこと(筆者は慎重に、主流派経済学のあるモデルに基づくと、としているが)。

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