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新・敬語論 なぜ「乱れる」のか nhk出版新書

井上史雄

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784140885086
ISBN 10 : 4140885084
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2017
Japan

Content Description

「それでは、会議を終了させていただきます」「この電車にはご乗車できません」―「敬語」は今、社会構造や人間関係の変化を反映し、さらに各地の方言も柔軟にとり入れながら、上下関係を表すのではなく配慮し合う言葉に変わりつつある。また、一人の人間が使うことばは生涯変化し続けることも調査で明らかになった。日本語の懐の深さと柔軟さが存分にわかる一冊。

目次 : 第1部 敬語の「乱れ」から見える変化(敬語の大事さと難しさ/ 尊敬語を使いすぎる傾向/ 謙譲語の使いにくさ/ 丁寧語の細分化/ 「いただく」の広がり/ マニュアル敬語の経済効率)/ 第2部 成人後に使いこなす敬語(敬語の成人後採用/ 長く話すベテラン層―岡崎の文の長さ増大/ 丁寧に話すベテラン層―岡崎の丁寧さ増大/ 敬語分類の再編/ 敬語の「乱れ」は変化の先駆け)

【著者紹介】
井上史雄 : 1942年山形県生まれ。東京外国語大学名誉教授。1971年、東京大学大学院言語学博士課程修了。専門は社会言語学、方言学。1987年、第13回金田一京助博士記念賞を受賞。NHK放送用語委員、国立国語研究所客員教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Aleixo

    言語は流動的なものではあるけれど、他者とのコミュニケーションを成立させるにはやはり一定の基準は必要でしょう。その基準をどこに置くかがひじょうに難しい。ことばが変化していくなかで、どのようなことばを選んでいくのか、他者との折り合いをどうつけていくのか、どんな状況下にあっても問題意識だけは忘れずにいたい。

  • 西澤 隆

    「この言い回しは間違い」なマナー狩りに辟易中の僕。かなり気をつけて敬語を使いくだけた物言いも相当意識してわざとやってるつもりだけれど、一方で敬語って本当に難しいなあとも常々思う。尊敬語のみの形から次第に手段が増える歴史的経緯と「熟練型労働」的に加齢とともになんとか獲得する技術という面を明らかにし、例えば「ら抜き」などの「乱れ」は日本語の変化として分析する。学者さんは変化するものを「乱れ」と斬って捨てるサボタージュはやらない。頼もしいじゃないか。形式ではなく人を敬う手段としての敬語。再認識したいと思います。

  • Marina

    言葉の乱れは間違いでは無くて、進化の先駆けなんだそう。

  • ハパナ

    社会言語学・方言学の研究者によって書かれた本です。巻頭に”全体を精読すれば〜買った人にとっては、コストパフォーマンスがいい。”とある様に、かなり密度の濃い内容です。新書で税別780円でした。敬語の過剰化や簡略化などの変化を、”ことばの乱れ”としてではなく”新たな合理的なシステムに向かって脱皮しようとしている。”と位置付けされています。読書時間の節約用に要点を太字で書いてある親切設計ですので、時間の無い方にもオススメです。

  • 田中峰和

    定年後は一般的な敬語に接する機会はなくなったが、コンビニ敬語「よろしかったでしょうか」は聞くたびに気持ちが悪くなる。高校や大学を出ても敬語など身に付かないので、接客の必要なサービス業では訓練の効率化のため、教科書化し、いわゆるマニュアル敬語が普及する。マニュアル敬語はバイト敬語とも呼ばれるし、職場の形態からコンビニ敬語とも呼ばれる。ファミリーレストランやファストフード店とも同列に置かれ、ファミコン敬語とも言われる。文化庁の調査では、敬語として気になる表現の割合を数値化しているが、時代とともに変化している。

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