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プロパガンダの文学 日中戦争下の表現者たち

五味渕典嗣

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784907986452
ISBN 10 : 4907986459
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

文学は芸術表現なのか、宣伝ツールなのか。様々な資料を駆使して、火野葦平や石川達三ら日中戦時下の従軍作家の《書法》を読みとく。

【著者紹介】
五味渕典嗣 : 1973年、栃木県生まれ。大妻女子大学文学部教授。慶應義塾大学大学院文学研究科国文学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。専門は、近現代日本語文学・文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • BLACK無糖好き

    戦時期における思想戦・宣伝戦としての文学の果たしてきた役割は、〈文学者の戦争協力〉という枠組みで議論されるケースが多かったが、著者はその枠組みを超えて、日中戦争期の戦場や戦地を描いたテクストが、重層的に組み合わされどのような表象の圏域が構成されたかを検討している。中でも検閲と統制に関する議論は興味深い。検閲は言葉を禁止し抑圧する力だが、統制は一定の種類の言葉を生かす力として作用する。権力による禁止を強く意識させることで、自主規制とは異なるある種の自発性を前提とする力が要請される局面が生起した。

  • フム

    日中戦争下において「従軍ペン部隊」という文学者の動員があったという。戦争を継続していくためには、国民の不安や動揺を抑え、士気を鼓舞し続けなければならない。戦争とは「思想戦」でもあるという戦争指導者たちの認識がそこにはある。文学者もその一翼を担ったという事実。 第7章では文学と戦争との距離を置くことをよしとしていた小林秀雄が『麦と兵隊』の火野葦平を高く評価し、そのプロデューサーであるかのように影響力を持っていく。自分の言葉が反復され流通していくことに酔ってしまうということがあるのか…と衝撃を受けた。

  • takao

    ふむ

  • 彼方

    旅行に持っていくには物理的にも、内容的にも重い本でした。 戦時下、プロパガンダと言った、どうあっても色がつくワードの文章を、一旦価値中立のテクストに還元して読み解く作業は読書家としての広義のリテラシーの高さを感じます。 テクストから浮き出た、意図(検閲なども含む)せず書きつけてしまった文章から滲み出る意味を汲み取る作業によって、読みの多様性が生まれてくる様は、見事と言う他ありません。

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