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嘘か真言か

五十嵐律人

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784163918860
ISBN 10 : 4163918868
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2024
Japan

Content Description

志波地裁に赴任した由衣は、上司となる阿古部長から一つの課題を出されていた。「紀伊真言が嘘を見抜けるかを見抜け」紀伊真言は、切れ者と評判だが悪評も高い先輩判事だ。赴任したばかりの判事補には仕事がない。それならば紀伊の裁判を傍聴して部長の“課題”に答えるしかない。かくして由衣は紀伊が訴訟指揮をする、窃盗事件の第一回公判に臨む―。

【著者紹介】
五十嵐律人 : 1990年岩手県生まれ。東北大学法学部卒業。弁護士(ベリーベスト法律事務所、第一東京弁護士会)。『法廷遊戯』で第62回メフィスト賞を受賞し、デビュー。同作は2023年に映画化。同年発表した『魔女の原罪』は「リアルサウンド認定国内ミステリーベスト10」第1位となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    五十嵐 律人は、新作中心に読んでいる作家です。旬の事件、新米判事補成長譚、連作短編集でした。嘘を見抜ける裁判官ばかりでしたら、冤罪事件は発生しないんでしょうね。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163918860

  • パトラッシュ

    題名の「真言」には「まこと」とルビを振ってあるが、仏教用語で仏の秘密の言葉を意味する「しんごん」と読むべき。刑事裁判では検察と被告双方から法廷に提出された書類と証言に基づき、裁判官が量刑を決めるのが原則。しかし犯罪は人間の本性や隠された真実が最も現れるもので、本来は人の言葉で表現できない関係者の思惑や苦悩や秘密があふれている。その名を持つ紀伊真言にとって法廷は教義の異なる宗派が争う法論の場であり、無味乾燥な法律文書に潜む矛盾や錯誤を探り、隠された真実を見抜く役割を担う。つまり紀伊は最高審判官たるブッダか。

  • いつでも母さん

    噓を見抜ける能力があったなら・・でこぼこな道を歩んできて今思うことはある。でもね・・おっと、本作は現役弁護士でもある五十嵐律人さんの新作。念願の刑事部へ移動となった判事補・日向由衣が部長から、先輩裁判官・紀伊真言の「噓を見抜けるかを見抜け」と指示され、その裁判を傍聴する連作短編5話。これはシリーズ化を見据えての作品かな(多分)好みの話はラストの『幸か不幸か』だったが、色んな事件があって、その背景も考えちゃうなぁ。本当にそのうちAIが・・(汗)

  • ちょろこ

    じわじわとくる一冊。自分にはちょうど良い読みやすさ、わかりやすさで良かった。新人判事補の日向由衣が、悪評高い先輩裁判官、紀伊真言の元で学びを得るリーガルミステリ。紀伊が嘘を見抜くのを見抜けるかを一つの主軸として、特殊詐欺、無戸籍、著作権、不法滞在と実に興味深いテーマと連作短編という構成でじわじわと読み手と法廷との距離を近づけてくれる気がした。秘められた裏事情というミステリとしての読み応えも充分。嘘があって当たり前の法廷で真実を見抜く目。それは人だからこそ持ち得る目。それがじわじわと伝わり心を潤してくれた。

  • となりのトウシロウ

    地方裁判所の新任判事補・日向由衣とクセの強い裁判官・紀伊真言が、高齢女性の万引事件、特殊詐欺グループの司法取引、生成AIを利用した著作権侵害、在留特別許可などの刑事事件を裁くリーガルミステリー。裁判で提示された内容だけで、矛盾を突き、隠れた真実を暴く紀伊。その紀伊が嘘をついているか見破れると言われるのは本当かを、由衣は見破らないといけない。果たして・・・。作中、裁判官ガチャに合わないためにも過去の判例を学習したAIが裁くという話があるが、自分なら、血の通った人間に裁いてほしいという気がするなぁ。

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