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ぼくが生きてる、ふたつの世界 幻冬舎文庫

五十嵐大

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784344433779
ISBN 10 : 4344433777
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2024
Japan

Content Description

ろうの両親の元に生まれた「ぼく」。小さな港町で家族に愛され健やかに育つが、やがて自分が世間からは「障害者の子」と見られていることに気づく。聴こえる世界と聴こえない世界。どちらからも離れて、誰も知らない場所でふつうに生きたい。逃げるように向かった東京で「ぼく」が知った、本当の幸せとは。親子の愛と葛藤を描いた感動の実話。

目次 : 第1章 海辺の小さな町に生まれて(平凡な町に暮らす、“ふつうではない”親子/ 聴こえない母は、おかしいのかもしれない/ 母の喋り方を笑われてしまった日/ 授業参観や運動会に、来ないでほしい/ “手話”は変な言語なのだろうか/ 障害者の子どもへの無理解と差別)/ 第2章 自分の親が恥ずかしい(息子の“声”を聴きたくて/ いじめられていることを相談できない/ 両親の障害を公表した同級生/ 思い出が残っていないアルバム/ 息子の将来について、話し合えない母/ 障がい者の子どもになんてなりたくなかった)/ 第3章 そして、上京(いつだって笑っていてほしいから/ 大学に行くことを諦めざるを得なかった/ 差別してきた社会を見返すために/ 手話を使って話してくれて、ありがとう/ 母を見捨て、東京へ行くことを決意したぼく/ 携帯電話に残された“無言の留守電”)/ 第4章 コーダに出会う(お店で出会った聴こえないお客さん/ 聴こえない親に育てられた“コーダ”/ ろう者難聴者がうたったバースデーソング/ 東日本大震災が母を襲った/ 父が死んでしまうかもしれない/ 子どもを作ることを反対されていた両親)/ 第5章 母との関係をやり直す(祖母の死と、母が抱く哀しみ/ 聴こえなくても“できること”とは/ コーダの野球選手に教わった、親子の愛情/ 優生保護法の被害者になった障害者たち/ コーダとして生まれたことを誇りに思う/ 「守る」のではなく「ともに生きていく」)

【著者紹介】
五十嵐大 : 1983年、宮城県生まれ。2020年『しくじり家族』でエッセイストとして、22年『エフィラは泳ぎ出せない』で小説家としてデビュー。『聴こえない母に訊きにいく』が第一回生きる本大賞にノミネートされる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • Willie the Wildcat

    成長と共に肌で感じる「異」。遊びに来た友人、近所の花壇の問題など、直接・間接的な周囲の言動の1つ1つがボディブローとなり、何事も他責に傾倒。表層的な「好き・嫌い」ではなく、「理解できない・しない」”壁”。1つ目の転機は、バイト先での”通訳”。飲み会で認識させられた”2つ”の世界。2011年の震災が、2つ目の転機。帰郷して目にした現実と、その震災を経た2年後に亡くなった祖母を嘆く母に、自分を重ねて見えた本質。母のお礼、私自身の母が亡くなる半年くらい前の施設での出来事が重なる。いやぁ、グッとくる。

  • 85点。映画が良かったので原作を読もうと思って本作を手に取った。結果、素晴らしかった。映画ではグッときて涙が流れたのは1ヵ所だけだった、小説では10ヵ所ぐらいあり、外で読んでいたので人目をはばかってしまった。主人公はコーダであり、「聴こえない親を守りたい」という肯定的な気持ちと、「聴こえない親なんて嫌だ」という否定的な気持ちとの狭間で大きく揺れ動く。その精神状況が平易な文章で包み隠さず述べられている。特に母を愛しているのに母を傷つけてしまうところは読んでいても辛い。それでも、どんなことがあっても息子を愛す

  • ちえちゃん

    コーダという言葉を初めて知った。障害者の子として生まれた著者の思いが、特に母親への想いが素直に書いてある。私は著者の成長と共に移り行く感情を素直に受け止める。いろんな人が住み良い世界になればいいなぁ☺️

  • noko

    コーダという呼び方があることをこの本で初めて知った。父母が聾者で、その息子(大ちゃん)は耳が聞こえる。祖父母と同居している。子供時代〜大人になるまで、彼の生きてきた道がわかる。お母さんは、とても愛情深く、愛嬌があり、耳が聞こえなくても一生懸命に大を育てます。大は聞こえる世界の学校や社会、聞こえない世界である実家との間で、行き来し、時に葛藤します。学校でも嫌な思いをしたり、親が聞こえないことで、差別的なことも。祖父は元ヤクザのアウトサイダーだが勇ましい。聞こえないのかもしれないけど、どこにでもいる家族。

  • つかさ

    「わたしの耳が聴こえないから、わたしが障害者だから、息子をいじめるの?」 〈電車のなかで、大勢の人たちが見ている前で、手話を使って話してくれて、本当にうれしかった。〉

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