Books

本物の読書家

乗代雄介

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062208437
ISBN 10 : 4062208431
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2017
Japan

Content Description

老人ホームに向かう独り身の大叔父に同行しての数時間の旅。大叔父には川端康成からの手紙を持っているという噂があった。同じ車両に乗り合わせた謎の男に、私の心は掻き乱されていく。大変な読書家らしい男にのせられ、大叔父が明かした驚くべき秘密とは。―「本物の読書家」。なりゆきで入った「先生」のゼミで、私は美少女・間村季那と知り合う。サリンジャー、フローベール、宮沢賢治らを巡る先生の文学講義、季那との関係、そして先生には奇妙な噂が…。たくらみに満ちた引用のコラージュとストーリーが交錯する傑作。―「未熟な同感者」。

【著者紹介】
乗代雄介 : 1986年、北海道生まれ。法政大学社会学部メディア社会学科卒業。2015年、「十七八より」で第58回群像新人文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • えんちゃん

    中編2話。川端康成の手紙と大叔父と大甥と謎の読書家の奇妙な電車旅を描いた表題作と、『十七八より』阿佐美の大学生時代のゼミ仲間と美人と教授の性を描いた『未熟な同感者』。前半はあらばしりのおじさんみたいなクセ強読書家に翻弄される自我の強い小心者主人公が可笑しくて面白かった。後半はお手上げ。作中作なんて頑張っても理解不能。難関大学入試2次試験レベルでは。この作品は、乗代さんの読者を寄せ付けず荒ぶる感じがほんと清々しい。そう考えると最近はだいぶ一般人に寄せてきてくれてる感じがします。

  • アナーキー靴下

    お気に入りの方の感想から。ページ数少なくちょっとのつもりで読み始めたら面白くて止まらない。ただ私は引用作品をほぼ読んでおらず、読書遍歴によって評価が変わる本かもしれない。表題作は笑える話でありながらも、読書家の恐怖が具現化したような話でもあり秀逸。「わたしが読んでいない本を読んでいる誰か」との邂逅。A∩B。「事実は小説より奇なり」Not(A)。事実を自分の外に置いてしまう読書家。もう一篇の「未熟な同感者」も読書にまつわる話で、これも所々凄く鋭く心を抉られるしラストも好きだけど引用が多すぎるのはいまいち。

  • クリママ

    表題作含む2編の中編。「本物の読書家」夏目漱石からの手紙を持つという大叔父を老人ホームへ送っていく列車内。関西弁の男に話しかけられる。その押し出しの強さが不似合いの博識の読書家であることに驚く。彼と私の読書論から気づけば大叔父が主役となり、夏目漱石作品をめぐるミステリーに。面白い。「未熟な同感者」「十七八より」と「最高の任務」の間の大学時代。ゼミの仲間との交流と太字で書かれた教授の講義。収容所を見たが書かなかったサリンジャーへの同感。美少女の友人。教授の行為。3部作の2作目というより、後半になるに従い⇒

  • おいしゃん

    「旅する練習」で独特の筆致が気に入り、読書家としてはこちらも見過ごせず手に取る。 様々な海外文学からの引用が数多く盛り込まれており、正直かなり読みづらかったが、それでもやはり著者のウイットに富む文体は癖になり、他作も気になるところ。

  • 翔亀

    【小説4】この作家の第2作。表題作と、デビュー作「十七八」の続編「未熟な同感者」の二作を収める。「未熟な同感者」では、「十七八」の少女が大学生となり、引き続き少女の回想が続く。「十七八」で謎めいていた叔母の死は当然の前提となり、謎が解かれる期待は外れたが、これは少女の成長のためなのかな。文学のゼミを舞台に「美人がそうでない者をビンタして終わる」、ただそれだけの話だが、サリンジャー、フローベール、二葉亭四迷、宮沢賢治らを縦横無尽に引用しながらの文学論となっている。「最高の読書家」も、川端康成「片腕」の↓

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items