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ウミガメを砕く

久栖博季

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784103557814
ISBN 10 : 4103557818
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2024
Japan

Content Description

時空を超える〈北の想像力〉の新星が鮮烈なデビュー。三島由紀夫賞候補作。「今夜、国際宇宙ステーションが降ってくるんだって」。北海道が全停電した日、わたしは剥製のウミガメを放つため、真夜中の公園を彷徨う。響き合うアイヌの血脈。癒やし難い生の痛み。地面から滲む歴史の声。〈わが内なる北海道〉と向き合い、恩寵の一瞬を幻視する大型新人登場! 新潮新人賞受賞作「彫刻の感想」を併録。

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    三島由紀夫賞候補作&新潮新人賞受賞作のカップリングということで読みました。ウミガメを含むタイトルから南の海の物語かと思いきや、アイヌの血脈が残る北の大地の物語でした。オススメは、表題作『ウミガメを砕く』です。著者は、近い内に芥川賞の候補になるかも知れません。 https://www.shinchosha.co.jp/book/355781/

  • 信兵衛

    夕香の心情、何かよくわからない処がありますが、いろいろなものが流れ込んできていて、衝動的といった行動に何となく面白さを覚えます。 その後に、ウミガメの剥製の所以が判明し、噴飯もの。 すべては夕香が考え過ぎていただけ、のことと感じられます。

  • 春呼おばさんが語る大正九年八月八日の大洪水。運河のそばのコンサートホールの収容人員と広い駐車場。博物館の螺旋階段が繋ぐ過去-現在-未来の三層構造。プールの前で重たいコートを着て立つブロンズ像。潮のにおいがする霧。本書のどこをさがしても、「釧路」という固有名詞は出てこない。でも、散りばめられたそれらで、私には「この物語は釧路だ」ってわかってしまう。釧路川の洪水だ。釧路市民文化会館だ。毛綱毅曠が建てた博物館だ。そこで私が生きていたことを、欠片から特定される固有名詞が保証してくれる、不思議な体験をしてしまった。

  • Koki Miyachi

    う〜ん、今一つ気持ちに入ってこなかった。観念的というか、現実感が感じられなかった。残念。

  • 安東奈津

    ★★☆ 第37回三島由紀夫賞候補  夕香(ユカル) 春呼(ハルコ)伯母

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