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欲望の資本主義 2 闇の力が目覚めるとき

丸山俊一

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784492371220
ISBN 10 : 4492371222
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

テクノロジーが進歩しているのに、なぜ経済成長できないのか?常に創造性を求められる社会は幸せなのか?「ショウ」と化した資本主義はどこへ行くのか?異色のNHK経済教養ドキュメントの書籍化!未放送部分も多数収録。

目次 : はじめに “欲望が欲望を生む”無限回路は今/ 第1章 「新しいテクノロジーは経済成長をもたらしていない」―フランスを代表する知性コーエン/ 第2章 「資本主義はショウ(見世物)だ」―若き天才哲学者ガブリエル×異端の奇才セドラチェク/ おわりに 永遠のパラドックスを引き受ける時

【著者紹介】
丸山俊一 : NHKエンタープライズ制作本部番組開発エグゼクティブ・プロデューサー。1962年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、NHK入局。早稲田大学、東京藝術大学で講師を兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ひろき@巨人の肩

    コーエン、ガブリエル、セドラチェクの言語化した「資本主義」に触れ、理解が深まった。資本主義の根幹は市場経済と科学革命。プロテスタントの有する論理一貫性とフロンティア精神を引き継ぎ、実験し変革し続ける資本主義システムは、自然科学が進歩する限り完成しない。「大気汚染がきれいな空気を商品化した」ように、資本主義の「ショウ」としての性質が内部にアウトサイダーを作り、経済合理性と道徳的観念に矛盾が生じる。現代は経済合理性が人間の「労働力」を無力化し、新たな商品・ショウを求めて人間の「創造性」が搾取され始めた。

  • 白玉あずき

    道徳、倫理を「(システムの)下からの抑圧」と喝破したセドラチェク氏、成程それで説明できる事が多々ある。これだけではなく、彼の現実を見る着眼点、解釈がびっくりする事ばかりで、半分くらいしか理解できなかったけどわくわくの面白さ。その他「集団」は必ず外部を必要とするが、(グローバリゼーションによって)外部が消滅したとき、集団の中に、異物(排除の対象)を作り出す。哲学を復興させグランドセオリーを作り出せなければ、「世界は滅亡する」(まさか!) R・D・レインの「引き裂かれた自己」等々。

  • kk

    メインは経済学者(セドラチェク)と哲学者(ガブリエル)の対談。主として哲学・思想的な見地から資本主義経済の本質、その今日的な状況・課題、さらには将来像に迫ろうとする野心的な試み。資本の自己増殖が永続していくのであれば、これからは「内なる他者」の意識的な同定に基づく「闇の力」が働かざるを得なくなる可能性に警鐘を鳴らそうとするものか。全体として、視点が不自然に哲学に寄っている印象が否めない。厳しく言えば、コピーライター同士の掛け合いのようになってしまった趣も。翻訳面で気になるところもいくつか。

  • 樋口佳之

    笑顔も数字で評価するような、ドラマ「ブラック・ミラー」の世界になっていきます。「さっきより笑顔が減ったから何点」というように、常に数字で価値を表す世界/ここ凄く自戒すべき

  • やまやま

    ガブリエル氏は資本主義は「モノの生産を伴う組織的な活動全体」と定義していましたが(原文はどうなんでしょうかね)、こうなるとポスト資本主義も何もないですね。しかし資本主義批判へのレトリックとしては、「生産」は語源から前面に導くことを意味しているのだから、「見せる」こと=ショーであることだと述べています。だいぶこじつけのように見えますが、トランプ氏を引き合いに出して、ばかばかしいが効果的な資本主義の実現とすると、情況をうまく表現しているのかな、という気もしました。外部不経済についての説明はよかったです。

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