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岩井克人「欲望の貨幣論」を語る 「欲望の資本主義」特別編

丸山俊一

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784492371244
ISBN 10 : 4492371249
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

NHKBS「欲望の資本主義・特別編<欲望の貨幣論2019>」に、追加独自インタビューも加え書籍化。「貨幣と欲望」の本質に迫る


【著者紹介】
丸山俊一 : NHKエンタープライズ制作本部番組開発エグゼクティブ・プロデューサー。1962年長野県松本市生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、NHK入局。ディレクターとして様々な教養番組、ドキュメンタリーを手掛ける。東京藝術大学客員教授、早稲田大学非常勤講師も兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ひろき@巨人の肩

    貨幣とは貨幣として受け取られるから貨幣である。貨幣とはモノを手に入れるための「手段」であるが、あらゆるモノ〈可能性(=欲望)〉を手に入れられる性質により、貨幣それ自体が「目的」となる。つまり「おカネは純粋な投機」ということ。よって金融投機においては、ケインズの「美人コンテスト」の例え話で示されるような投機家同士の牽制により、アダム・スミスの「見えざる手」は働かない。貨幣経済とは効率性と安定性の不均衡動学により成り立つ。またこの貨幣の逆説が、人間に匿名性という自由を与え、抽象性が社会の近代化に寄与する。

  • キク

    「貨幣とは貨幣であるから貨幣である」んー、哲学っぽい。経済や物理を突き詰めると、神や哲学の領域に踏み込んでいくことになるのって、なんでなんだろうな。宇宙飛行士が帰還後に宗教にのめり込むとか、ちょこちょこ聞くもんな。ビットコインは貨幣にはなりえないだろうと著者はいう。「値上がりを期待して投機対象になると、交換手段として流通しなくなるので、貨幣の条件を満たせなくなる」物々交換ではできることに上限があった。でも人だけがもつ想像力が、普遍の交換性という共同幻想を貨幣に与え、人の欲望を無限まで高めることになった。

  • おさむ

    NHKの「欲望の資本主義シリーズ」は欠かさず見ている。演出が凝りすぎでスピードが早すぎるが、見応えはある。本著は昨年、特別編として放送された「貨幣論」をまとめたもの。貨幣論の論客、岩井克人が古代ギリシアから脈々と続く貨幣の思想を読み解きながら、貨幣の本質を問う。新古典派と不均衡動学派という2つの経済学の潮流も紹介し、「世界を市場で覆い尽くすグローバル化は、新古典派の壮大な実験だった」と指摘する。その限界が明らかになりつつある今、自由と安定のバランスをどう取るか。新たな経済学が求められている。

  • yutaro13

    貨幣論と言えばこの方。「貨幣とは貨幣であるから貨幣」なのであり「貨幣の無限の増殖を求める経済活動」が資本主義である。アリストテレスが指摘した資本主義の逆説(=ポリスの存立を可能にする貨幣それ自体がポリスそれ自体を崩壊させる可能性を作り出す)が顕在化しつつある現代において、カントの倫理学が重要とのことだが詳細は次作の模様(なお古代ギリシアの「近代性」を産んだのが貨幣の流通だとするシーフォードの指摘も興味深い)。注釈で現代貨幣理論(MMT)批判が展開されているが、ここも更に詳しく読みたいところ。

  • さきん

    貨幣法制主義は否定。よってMMTは無理と断定。貨幣とは貨幣だから貨幣であるということで、使う機会が多くなれば、価値も付随するという考え。よってビットコインも上手く流通する可能性があると著者は見ていた。自分は貨幣法制主義よりなので、考えが違う。貨幣を法制する権威が大きいほど貨幣の流通が固まるとみている。もちろん権威の大きさが信頼を大きくするメカニズムは自己循環論と変わらないが。

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