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名画に見る「悪」の系譜

中野京子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784103532323
ISBN 10 : 4103532327
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

目をそむけたくなるほどの「悪」。画家たちはどう描いたのか。裏切り、殺人、悪徳政治、虚栄、動物虐待、盗み、貧困‥‥。あるときは背筋が凍るほど血なまぐさく、またあるときは魅惑されるほどに美しく描かれた「悪」の姿。名画に刻印された「悪」の深層を『怖い絵』の著者が歴史的、文化的背景をふまえて解いたときに見えてくる、人間との分かちがたい関係とは。カラー図版42点収録。

【著者紹介】
中野京子 : 北海道生まれ。作家、ドイツ文学者。西洋の歴史や芸術に関する雑誌連載、書籍などの執筆のほか、講演、テレビ出演など幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 佐藤(Sato19601027)

    美術館に行くと、何故、このような絵を描いたのだろうと疑問に思う作品に出会うことがある。神話ー聖書ー占星術ー風刺ー戯曲ー映画の世界で綿々と描かれ続けた「悪」の世界。画家の選択なのか、画商からの注文で描かれたものか。名画の中にある「動物虐待/生殺与奪/暴飲暴食/裏切り/殺人教唆/スリ/ハニートラップ/悪徳政治家/悪夢」など詳細な解説が魅力的だ。中野さんのあとがきに「悪というのは美と同じほど人々を興奮させるのだ。」という記述があるが、目を背けたくなる作品に出会うと、その中の「悪」に惹かれ、心がときめく。

  • keroppi

    絵画は、「悪」をどう描いてきたのか。「悪」ま様々。人の心にあったり、夢の中にあったり、神話にあったり、政治にあったり。こうして見てくると、画家にとって「善」より「悪」が描く対象として魅力的に映っているのかもしれないと思える。見る自分にとってもそうであるが。

  • 読特

    動物を虐待する、野獣の本性を剝き出しにする、死刑囚に毒を試す、パンドラの箱を開ける、暴飲暴食・鯨飲馬食、裏切る、殺人を教唆する、惨殺して見得を切る、手品に見いらせ擦りを働く、旅人を狙って追い剥ぐ、政敵をハニートラップにかける、社会の支柱が汚職する、不正投票で当選する、死へ道連れる、貧困を放置する、踏みつける…天国より地獄を描く方が画家には力が入る。鑑賞する側も善より悪に魅了される。怖いもの見たさか、悪に飢えているのか?誰の心にも潜む悪。虚をつかれハッとする。現代も諸悪が蔓延る。世の中画材には事欠かない。

  • Nat

    中野京子さんの新作が8月末に出ていたことに気づかず、慌てて購入。新作が出るとついつい読みたくなってしまう。ホガースの<残酷の四段階>は初見。有名な<ジン横丁>より殺伐としている。マンテーニャの<美徳の園から悪徳を追放するミネルヴァ>は不思議な絵だが、是非いつかルーヴルで実物を見てみたい。

  • はな

    ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの『女占い師』は好きな絵。これが紹介されていたのが嬉しかった。犯罪の絵ではあるけど、色彩が好き。全体としては中野京子さんなので、楽しめました。悪がテーマだから動物虐待とか、貧困とかは悲惨で目を背けたくなりますが。

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