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百瀬、こっちを向いて。 祥伝社文庫

中田永一

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784396336080
ISBN 10 : 439633608X
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2010
Japan

Content Description

「人間レベル2」の僕は、教室の中でまるで薄暗い電球のような存在だった。野良猫のような目つきの美少女・百瀬陽が、僕の彼女になるまでは―。しかしその裏には、僕にとって残酷すぎる仕掛けがあった。「こんなに苦しい気持ちは、最初から知らなければよかった…!」恋愛の持つ切なさすべてが込められた、みずみずしい恋愛小説集。

【著者紹介】
中田永一 : 恋愛小説家。ユーモアと叙情性を兼ね備えたラブコメ・タッチの作風で益々の活躍が期待される。2005年、アンソロジー『I LOVE YOU』収録の「百瀬、こっちを向いて」が話題に。2008年、初の作品集『百瀬、こっちを向いて。』が発売されるや、各誌ベストにランクイン(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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恋愛小説はあまり得意ではないしましてや学...

投稿日:2021/04/09 (金)

恋愛小説はあまり得意ではないしましてや学生のような若い年頃を描いたものはたいして共感も抱かず鼻で笑うようなつまらない読者の自分が、数十年前の恋する切ない気持ちを引っ張り出され「胸キュン」をさせられた。ああこんな気持ちだったなあ。

きのこ さん | 長野県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • yoshida

    透明感ある切ない恋愛短編4編収録。10代の頃の憧憬のような恋愛のよろこびや苦しみが、自分の過去の経験と重なる。特に表題作「百瀬、こっちを向いて。」は、主人公の青春の一筋の光が描かれており何度も読み返す。目立たない高校生ノボルは命の恩人である宮崎先輩を尊敬している。宮崎先輩はモテる。神林先輩と百瀬に二股を掛けている。宮崎先輩の気持ちは神林先輩に傾き、宮崎先輩の頼みでノボルと百瀬は神林先輩の前で恋人同士を演じる。百瀬に惹かれるノボル。振られる百瀬。最後にノボルの気持ちは伝わったろうか。4編とも外れなしの傑作。

  • にいにい

    初中田永一さん。4篇の恋愛短編集。恋愛というよりも仄かな優しさが漂う男の子と女の子の関わり方が示されている作品群というイメージ。登場人物の設定がいいなぁ〜。人って人の何に惹かれるんだろう。微かなきっかけが、繋がりになる。柔らかで、ユーモラスな進行が癖になる。中田さんは、覆面作家という事みたいだけど、「キャベツ畑〜」と同じ感じかな?「なみうちぎわ」と「小梅が通る」が良かった。心が軽くなる1冊。393キロジュールが恋の燃焼エネルギー?

  • ちぃ〜

    読友さんお薦めの一冊。甘過ぎない恋話。4話全て、凄く良かった(^ー'*) 丁寧な描写で、切ない気持ちが身に染みる。「なみうちぎわ」での焚き火のシーン、二人の語りにウルウル!!!。最後だからかな、「小梅が通る」が一番印象に残った。でも、4話どれもが、微笑ましくあり、深刻過ぎず、前向きな、とても素敵な物語。中田永一さん、お気に入りの作家さんが増えました。(●^o^●) 改めて、読友さん、ありがとう〜〜〜!!!恋の燃焼エネルギーは、393キロジュール、わたしも燃えたい。

  • 優愛

    甲乙付け難いくらい4編全ての話が好き。表題作は屋上での散髪シーンがお気に入り。自分に自信がないノボル、大人を簡単には信頼できない小太郎、先生へ思いを寄せる久里子、整った容姿を隠して生活する柚木。言葉の軽重を自在に扱う作者の著書には一般的な恋愛小説とは異なる物語が存在する不思議。温かくて優しくて、でも同じくらい切なくてどこか春のよう。皆心残りがあるようなしこりを残した終わり方が心地よい余韻になっています。大好きな人、お願いだからこっちを向いて。まだまだ伝えたいことがたくさんあるんだ。きっと聞いてくれるよね。

  • kishikan

    なんだろう、この気持ちは・・・。青春恋愛小説って一言で片付けちゃいけないな。シチュエーションとしては、自分の経験に重ねることはできないけど、さりげない日常の恋として、くすぐるものがあります。それは「百瀬、・・・」にも、「なみうちぎわ・・」その他2編にもあてはまり、男だろうが女だろうがきっと物語に入り込めます。実った恋、実らなかった恋、片思い、恋とは言えないかもしれない想い。決して燃え上がるような青春物語じゃないけれど、淡く記憶の隅っこにずっととどまり、時々つんと心をつく4篇です。中田さん、お見事!

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