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ISBN 10 : 4872595351
Content Description
これまで、医療安全向上には「失敗の原因を特定し、それに対策をほどこすことによって失敗をなくす」というアプローチがとられてきた。失敗には特定の原因があると考えられてきたからだ。しかし、この伝統的なアプローチが成果をあげているとは言い難い。この閉塞感の打破が期待されるのがレジリエンス・エンジニアリングである。成功も失敗もその起源は同じであり、「うまくいっていることに着目し、事故の発生を待つことなく先行的に対応し、うまくいくことを増やす」というアプローチがその鍵となる。本書ではこのアプローチを医療に応用するための理論と手法を解説する。
目次 : 第1部 複数利害関係者と多重システムの複合体としてのヘルスケア(ヘルスケアをレジリエントにするために:Safety‐1からSafety‐2へ/ レジリエンス、第2の物語、および患者安全の進歩/ ヘルスケアにおけるレジリエンスと安全/ 結ばれるか決別か ほか)/ 第2部 レジリエンスが個人、グループ、組織の中で占める位置(集中治療室におけるレジリエンス:ジュネーブ大学病院の事例/ 社会技術環境における熟達化、柔軟性、レジリエンスの調査:ロボット手術に関するケーススタディ/ 規制とヘルスケアのレジリエンスを調和させる ほか)/ 第3部 レジリエント・ヘルスケアの特性と実践例(レジリエンスと成功を切り離して考える/ 患者安全における適応行動と標準化/ 患者のエンパワーメント促進とヘルスケアシステムのレジリエンス向上のためのPROMsの活用 ほか)
【著者紹介】
中島和江 : 大阪大学医学部附属病院中央クオリティマネジメント部部長・病院教授、医学博士。神戸女子薬科大学、大阪大学医学部、フルブライト奨学生としてハーバード公衆衛生大学院修士課程卒業。大阪大学医学部附属病院第二内科、市立豊中病院内科、ハーバードリスクマネジメントファンデーション損失予防部等を経て、2007年より現職。これまでに大阪大学医学部(医学科および保健学科)・歯学部・薬学部、東京大学、弘前大学、兵庫医科大学、兵庫医療大学、神戸薬科大学等で医療安全に関する教鞭をとる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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