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英国流 旅の作法 グランド・ツアーから庭園文化まで 講談社学術文庫

中島俊郎

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065200513
ISBN 10 : 4065200512
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

一八世紀、古典教養を学ぶため、こぞってイタリアへと旅した「グランド・ツアー」。フランス革命が始まれば、国内・湖水地方の風景観賞で美意識を養い、馬車が流行ると、あえて徒歩旅行で詩想を求め、ロマン派詩人を次々生み出した―。なぜ英国人は、これほど旅に焦がれ続けたのか。飽くなき情熱と、その理想郷の意味を考察する。

目次 : 序章 “田園”とイギリス人/ 第1章 “アルカディア”を求めて―グランド・ツアー(「制度」の誕生/ 旅程と道中 ほか)/ 第2章 風景の誕生―ピクチャレスク・ツアー(ピクチャレスク美の誕生/ ピクチャレスク・ツアーとは何か ほか)/ 第3章 詩想を求めて田園を歩く―ペデストリアン・ツアー(自然が「美しい」という感覚―感性の推移/ 徒歩旅行の出現 ほか)/ 第4章 “イングリッシュネス”を求めて―ロンドン・ツアー(繁栄の都市、ロンドン/ スペイン人の見たロンドン ほか)/ 終章 われ“アルカディア”にあり

【著者紹介】
中島俊郎 : 1949年生まれ。英文学者、甲南大学名誉教授。甲南大学大学院人文科学研究科英文学専攻博士課程単位取得。1997‐98年オックスフォード大学コーパス・クリスティ・カレッジ研究員。甲南大学文学部助教授を経て、93年同教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • T2y@

    1730年から1830年のツーリズムの変化を探求し、旅行がマス・ツーリズムに進化する過程を辿る一冊。「グランド・ツーリズム」や「ピクチャレスク・ツアー」を通じて、自然の美や旅行記の重要性が強調され、1780年代には徒歩が身分を示す象徴に。散歩は上流階級の楽しみへ。また、産業革命による都市化と田園への郷愁で休日田舎での過ごし方が重視。「カントリーライフ」誌はイングリッシュネスや愛国心を形成する役割を果たした。

  • 午後

    ヴェルギリウス以来脈々と受け継がれてきたアルカディア信仰と、18世紀のグランドツアーによる実地見聞が結びついて生まれたピクチャレスクの概念を軸に、英国における「田園」理想の変遷を追っていく。ゾファニーのトリプーナの中の人物についての詳しい解説や、ペデストリアン・ツアーの時代の奇人、インドからイギリスまで歩いて帰り、世界中を文字通り歩き回りながら、ヨーガの思想とスピノザ的な汎神論を組み合わせた誰も理解できない長い題名の本を書き続けたジョン・ウォーキング・スチュアート等、類書には見られない話がたっぷり。

  • なーちゃま

    かほちゃんからお借りして。旅・旅行についてはよく「travel」が「trip」になる、というフレーズが使われることが多いが、この本を読むまで実はピンときていなかった。しかししかし、昔は旅って相当な労力と時間と金を使うものであって、それが特権階級の独占物であったのも頷ける。古典の修養としてのグランドツアーと結びついたり、ピクチャレスク的なものを求める道のりになったり、特権階級のぜいたく品から大衆化するまでを概観することができた。個々の芸術家は全く知らなかったのでちんぷんかんぷんではあったが。

  • kana0202

    グランドツアーからイングリッシュネスまで。古典古代への憧れをいかに自分たちの領域に組み替えるかという実験。そのときに、現代にも通じる価値観が生まれる。調べてから旅に行くことや、歩くことを目的とした歩くこと。さらには廃墟への感性。

  • ああああ

    一七八〇年代は歩いて移動することは明らかに身分を映し出していた。歩く人は貧しくて階層も下であると思われた。136 「ありのままの自然は美しい」。現代的な感覚からいえば当然のことであるが、当時、自然 には「悪魔が棲む」と恐れられていた。それが美を意識するようになったのだから、ここに 感性の変革がみてとれるのではないだろうか。 この意識の転換が起きつつあったときに流行したのが、徒歩による旅、「ペデストリア137 ン・ツアー」である。以下に述べるように、移動は馬車を介するというのが一般的で、

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