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樽とタタン 新潮文庫

中島京子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101022314
ISBN 10 : 4101022313
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2020
Japan

Content Description

『小さいおうち』『長いお別れ』の著者がおくる文庫最新刊! 懐かしさと心地よい驚きに包まれる、あの頃の喫茶店ものがたり。


【著者紹介】
中島京子 : 1964(昭和39)年東京都生れ。東京女子大学文理学部史学科卒。出版社勤務を経て渡米。帰国後の2003(平成15)年『FUTON』で小説家デビュー。’10年『小さいおうち』で直木賞、’14年『妻が椎茸だったころ』で泉鏡花文学賞、’15年『かたづの!』で河合隼雄物語賞、歴史時代作家クラブ作品賞、柴田錬三郎賞、同年『長いお別れ』で中央公論文芸賞、’16年日本医療小説大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヴェネツィア

    9つの作品からなる連作短篇集。作家が自身の小学校低学年の頃を回想するという形式を取る。お話の内容からすると1970年代のようだ。ご自分の体験のようでもあり、それは単なる物語の核で、想像力の産物であるようにも見える。私は多分に体験的回想なのではないかと考えている。なにしろ「小説家には一つだけ、聞かれても答えなくていい質問がある」そうだから。いずれにしても珠玉の9篇といってよい。いずれも甲乙つけがたいが、しいて言えば「ぱっと消えてぴっと入る」か。また「バヤイの孤独」の安部公房風の明るいシュールな味わいも絶妙。

  • mae.dat

    ダジャレですもんね。スイーツですもんね。軽い気持ちで読めると思ったのですけど、文學の奴でした(儂調べ)。9章からなる連作短編。私がタタンと呼ばれた子供時代の回想の話でね、まるで京子さんの思い出話の様なの。でもね、その中で話される事は、相手にする人達の空想と言うか、思い込みみたいなものでね。創作を創作でラッピングし、事実の横に置いて、平静を装っている様なの。でね、小説家には答えなくていい質問があるんですってよ。この樽のある喫茶店(名前知らず)と言う小空間は、幻想劇を愉しめる人だけの劇場で御座います。

  • ひさか

    2018年2月新潮社刊。2020年9月新潮文庫化。9つの連作短編。登校拒否の小学生少女が、喫茶店の樽に潜り込むことで居場所を見つけ、店の常連たちにタタンと呼ばれながら、数年を過ごした夢のような記憶のストーリー。タイトルが面白くて、「なんだこれは」と手に取りました。小さな子視点の不思議な世界観が、面白く、楽しめます。佐藤香苗さんの表紙絵も楽しいです。

  • あきぽん

    私が通っている喫茶店にも女子小学生の常連がいて、本書とは昭和と令和という違いはあれど、彼女の目には私たちおじさんおばさんはどういう風に映っているのか気になるところです。大人もファンタジーと現実をないまぜにして生きているんだよ。

  • rico

    不思議な味わい。子どもの頃長い時間をすごした喫茶店。片隅にある樽がお気に入りの場所。訪れる風変りな人々。そこから見えた世界。タイトルから連想されるほっこり系でも、ただただ懐かしいだけでもなく。多分、余白を埋めてわかりやすい物語にしていないから。曖昧なもの・思い出せないものはそのままで。自伝的なお話?それはきっと、きかれても答えなくていい質問。今はない場所・もう会えない人「ぱっと消えてぴっと入って」人を生かすのは、亡き人の思い出だけでなく記憶の全てなんだろう。バヤイとサケウシへのその後が気になります。

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