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オリーブの実るころ 講談社文庫

中島京子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065371572
ISBN 10 : 4065371570
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2024
Japan

Content Description

厄介な母親を持つ、ハイスペックな彼氏。結婚するなら、あの化け猫を弱らせる方法を考えなくちゃならない。結婚をめぐるそれぞれの打算が見える「家猫」のほか、妻に張り合うように想像妊娠を繰り返す白鳥「ガリップ」など。離婚や終活といった極めて現実的な問題を、不思議なユーモアで描く6つの短編集。

【著者紹介】
中島京子 : 1964年東京都生まれ。出版社勤務を経て渡米。帰国後の2003年『FUTON』(講談社)でデビュー。2010年『小さいおうち』(文藝春秋)で第143回直木賞を受賞。2014年『妻が椎茸だったころ』(講談社)で第42回泉鏡花文学賞を受賞。2015年『かたづの!』(集英社)で第3回河合隼雄物語賞、第4回歴史時代作家クラブ賞作品賞、第28回柴田錬三郎賞を受賞。同年『長いお別れ』(文藝春秋)で第10回中央公論文芸賞、さらに翌2016年、同作品で第5回日本医療小説大賞を受賞。2020年『夢見る帝国図書館』(文藝春秋)で第30回紫式部文学賞を受賞。2022年『ムーンライ卜・イン』(KADOKAWA)、『やさしい猫』(中央公論新社)で第72回芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞。同年『やさしい猫』で第56回吉川英治文学賞を受賞。その他、著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ふう

    6話の短編集。読み終えて時間をおき、どうしたものかと悩みながらもう一度読みました。「不可解、不穏」から始まり、だんだん、これもやさしさの一つ、幸せの一つかなと思えるようになりました。ただ「川端康成が死んだ日」は、母親の心の死と残された子どものことを思うとつらい内容でした。表題作。着地は穏やかでしたが、昔起きたできごとは残酷で、人はこんな目に見えない重いものを抱えて生きているということを、明るくおしゃれな印象のオリーブといっしょに語る作者の感性がいいですね。

  • 優希

    結婚にまつわる短編集でした。現実的な問題を描いているのに、不思議なユーモアがあります。ほっこりしたり切なくなったり、感情が揺れ動くのを感じました。

  • マダムぷるる

    ユーモアと不気味さが絶妙に混じり合う中島京子さんらしい短編。帯に超絶リアルなファンタジーとあるがまさに言い得て妙。全編通して「家族(夫婦)って色々よねー」と言いたくなる作品ばかり。どれも大好き。敢えて「川端康成が死んだ日」について。昭和の風景が浮かんでくる作品で、ヒッピー風の服とかプロレスの話とか、作者と同世代の私には懐かしささえあった。ウーマンリブが叫ばれた時代にそれまでの価値観から抜け出そうとする母の姿を浮き上がらせる描写は印象的。6作品のどれも中島京子の上手さが際立っていて、ホントに面白かった。

  • kaoriction

    結婚、終活、離婚、妊娠といったかなりシビアで現実的な問題をフワッと軽やかに不思議な世界観で描く6つの短編集。リタイアした親世代とその子どもたち、という内容が多かったけれど、ファンタジー要素ありつつも妙に現実味を帯びていて面白い。ウーマンリブやら 終活に選挙ボランティアで失踪する父やら、母の再婚相手が女性、とか。現代的な問題も織り交ぜてなかなかどうして、な6作品。「川端康成が死んだ日」と表題作「オリーブの実るころ」が好み。オリーブの実るころ…タイトルの意味するであろうツトムさんの想いにほっこりじんわり。

  • 練りようかん

    結婚にまつわる六短編。面倒くさくて、自分というものを奪われることもあれば、取り戻す方法にもなり得る結婚。一編目の息子が飼う猫が象徴的、編を重ねると“人間扱いしてるか”がキーワードに思えてくるのが面白かった。特に引き込まれたのは二編。純粋さから溢れ出た涙をそこら辺のものでササっと拭えちゃう流れが最高で、そのおかしみに身を捩った「ローゼンブルグに恋して」は、明かされた真実に先の涙が全く違う景色を見せ、数奇な繋がりが胸を突いた。また人間のエゴがじくじく痛む「ガリップ」は、読後表紙を見返しむむと唸った。せつない。

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