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ナショナリズムとは何か 帰属、愛国、排外主義の正体 中公新書

中井遼

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121028808
ISBN 10 : 4121028805
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2025
Japan

Content Description

民族や国民をめぐる心の働きを強め、再生産するナショナリズム。
帰属意識、愛国心、排外意識の三つの顔をもつ。
世界で猛威をふるう排外主義・右派躍進の正体とされるが、なぜ同胞愛は憎悪に変わるのか。
なぜ民族紛争は再燃するのか。経済不安との関係とは。

本書は国民国家誕生からの歴史を一望し、豊富な事例をふまえナショナリズムがいつ生まれ、社会に浸透し、私達の心を動かすかの全容を描く。
俗説を覆し、本質に迫る。

【著者紹介】
中井遼 : 1983年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程修了。博士(政治学)。専門は比較政治学。外務省国際情報統括官組織専門分析員、早稲田大学政治経済学術院助手、立教大学法学部助教、北九州市立大学法学部政策科学科准教授などを経て、東京大学先端科学技術研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • skunk_c

    ナショナリズムの理論書ではなく、副題にあるように帰属意識、愛国心、排外主義がそれぞれどのような社会においてどのような位相を示すかを、統計を駆使して実証的に考察している。『となりの陰謀論』に通じるような議論もあり、また、「科学的には人種は存在しないが、だからといって人種概念を全部否定すると、現にある差別を否定する広義のレイシズムになる」といった議論は、かなり丁寧に問題を見ていると思う。予断に基づく断定を慎重に避け、データを丁寧に分析する手法(手法そのものの解説もある)は、理論だけで考えるより精度が高そうだ。

  • さとうしん

    ナショナリズムの諸相、帰属意識、愛国心、排外主義三者の関係、ナショナリズムとスポーツ、出版、音楽、言語、学校教育、経済格差、移民の増加等々との関係などを、統計調査の結果をもとに議論する。本書によると、通俗的にいろんな文脈で特殊であると言われてきた日本、あるいは中国、韓国のナショナリズムの諸相も決して特殊なものではなく、普遍的に見られるものということになりそうである。スポーツの国際的な大会や選挙との相関性や隠れた反移民感情をあぶり出す手法の話が面白い。

  • politics

    初めにナショナリズムの理論が概説され、その後ナショナリズムの三つの側面、帰属意識・愛国心・排外主義について因果推論に基づいた実証的研究から分析しその核心に迫ろうとする一冊。これまで日本ではナショナリズムについて歴史、思想的なアプローチでの研究は蓄積が多かったが、量的、実証的なそれは少なかった中で本書は大変価値がある入門書だ。思想史の成果を実証的な研究から裏打ちされるなど双方の研究がより相互連関して研究が発展すればより望ましいだろう。

  • バーニング

    ナショナリズムについて個別に実証的に検証した一冊。例えば経済格差と愛国心といったように、ある事項Aとある事項Bの相関や因果について、さまざまな計量政治的、計量経済的手法を用いながら分析しながら紹介しているのが本書の特徴である。右派的なナショナリズムの表れである排外主義一つにとっても、何が原因なのかを特定するのは容易ではなく、だからこそ様々な角度で研究がおこなわれ、国際比較の水準が上がっていることもわかる。後半ではナショナリズムの原因論ではなく効果論、つまり政治経済や戦争への影響についても検討している。

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